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第2日本テレビの権利処理について

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第2日本テレビに「みうらじゅんのもぐらビューティフル」というコーナーがあります。日本テレビのアーカイブの中のトホホ系の映像にみうらじゅんがキャプションを付けるというネタのコーナーです。

これの権利処理ってどうなってるのかちょっと気になりました。映像の著作権は日本テレビが所有しているので問題ないでしょう。音楽についてはJASRACに金を払えばすみます(外国曲はややこしいので消すしかないでしょうね)。問題は出演者の著作者隣接権です。古い映像もあるので、出演時に「送信可能化」を行なうことを前提とした契約を結んでいるとは思えません。ということで、少なくとも建前上は出演者全員に「送信可能化」の許諾をもらうことが必要になります。

なぜテレビ番組のネットでの配信が進まないのかという議論がされるとテレビ局側からは権利処理が大変(特に、出演者の著作隣接権や肖像権)であるという答が返ってくることが多いと思います。ということは、このコーナーの動画は全部権利処理は済んでいるということなんでしょう。たかだか2分くらいのネタ動画でそれだけの手間をかけることができるテレビ局というのはやはりすごいなと思いました。

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