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「初音ミクsings」の1ヶ月について

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初音ミクsingsを始めてから約1ヶ月が経ちました。仕事の合間にやるにはなかなか楽しい趣味であります。初音ミクの打ち込みは、自分で完全にコントロールできる世界の中で、細かいところをちまちま直していくという点で鉄道模型とか園芸とかに通じるおもしろさなのかもしれません。

1ヶ月間のユニーク・ビジターはIPベースで約20,000(正味5,000人くらい?)、日々のアクセス数は平均2,000程度です。新曲を発表したからと言って急にアクセスが増えるとかそういうこともなく、アクセス数は安定しています。まあ、ストリーミング方式なので当然と言えば当然ですが、1日の中でもあまり時間帯によらずアクセスは平均しています。アフィリエイトを載せればおこづかい程度にはなるかもしれませんが、前にも書いたように、そうするとJASRACの利用料金が跳ね上がりますので元が取れない可能性が高いと思います。

あと、サイトのタイトルにおける「初音ミク」の名称利用ですが、現状は非商用(非営利)なので問題ありません。アフィリエイトを載せたら別途許諾が必要になるのかどうかをクリプトン社に問い合わせましたが「個人が趣味でやっているレベルであれば非商用とみなす」との回答をいただいています(もちろん、JASRACは個人が趣味でやっていてもアフィリエイトを載せれば否応なしに料金アップです)。

システムの都合で、どの曲のアクセス数が高いかを正確に把握するのは難しいのですが、おそらく、最大の人気曲は「オリオン座のむこう」でしょう。ビジター数のわりにページ・ビュー数がきわめて多いことから、特定の人が繰り返し聴いていると推定されます。良い曲ですからね、十分理解できます。こういう知る人ぞ知るの名曲を世の中に多少とも広められただけでも、サイトを開設した甲斐があったというものです。

なお、月末に利用曲の報告をJASRACにしなければいけないのかと思っていましたが、それは私の勘違いで、今回は1年分の利用料金を一括で払ってますので報告は1年後にまとめてすればよいのでした。なお、報告はCSV形式のデータを作ってJASRACサイトにアップロードするという方式で行います。非商用の場合は、これによって私が支払う料金が変わることはないですが、作曲家・作詞家への分配が変わります。

ところで、JASRACへの批判として、利用料が正規の作者にちゃんと分配されないのではというのがありますが、ネット配信(着うた、カラオケ含む)の場合は、このように曲の利用状況を正確に報告しますので、そのようなことはありません。分配が不明瞭になり得るのはライブハウスが払う利用料のように、包括的な徴収(ライブハウスの場合、店の広さ等で料金が決まります)が行われる場合だけです。

今後の予定ですが、粛々と曲を公開し続けて早く100曲に達成したいと思っています。前にも書きましたが、ストリーミング方式の場合は10曲以上であれば何曲でも料金は変わらないはずなのですが、JASRACの申し込み画面では100曲が上限なのでした。これがハードリミットなのかどうかはわかりません。100曲に迫ってきてから聞いてみようかと思います(と言いつつ、今のペースだと100曲越えるのは1年後になりそうですが)。

あとは、JASRACとYouTube/ニコ動との契約が完了すればミックスやり直し後にアップする予定です。オリジナル曲も作成中ですが、そちらはたぶん匿名で投稿することになるでしょう(曲調やミックスの癖から正体を見破ろうなどとしないようにして下さいw)

また、鏡音リン・レンについては、調整(業界用語では調教?)がいろいろ難しい説もあるのでしばらく様子見です。

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