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米国におけるロボコンについて

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Teradata PARTNER 2007のクロージング・キーノートで、セグウェイの発明者、ディーン・カーメン氏の講演を聴きました。「発明家」という肩書きにはどこかあこがれるものがあります。

「私は話すのは素人ですので」と日本人が言いがちな言い訳を冒頭にしてましたが、まあ、おもしろかったです。カーメン氏によれば、発明とは"the art of concealing of your source"(アイデアのネタ元を隠す技)だそうです(笑)。弁理士的には笑ってちゃいけないですけどね。

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さて、同氏が発明以外に行っている活動として、FIRST(For Inspiration and Reconition of Science and Technology)という組織の立ち上げがあります。若い世代に対して、科学技術の楽しさを教えるための機関です。このFIRSTの重要な活動のひとつに、高校生のためのFIRST Robotics Competitionの主催があります。いわゆるロボコンですね。2007年度のイベントには、ブラジル、カナダ、イスラエル、メキシコ、オランダ、英国、米国から1307チームが参加したそうです。

ちなみに、NHKが主催する高専ロボコンの参加は128チームです。全国に高等専門学校は64校しかないので規模が小さいのはしょうがないとも言えますが、では、一般高校にも枠を広げてどれくらい参加者が増えるかという微妙な気がします。

ロボコンみたいなものは「モノづくり」に長けた日本のお家芸という認識がありましたが、どうやらそうでもなかったようです。


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コメント

NHKのロボコンは高専、大学共にテレビに出るための書類審査を通らないと出場できないので数が少ないのは当然です。放送できる範囲に出場数を制限しているのでしょう。だから、ロボット競技としては代表とは言えないでしょうね。書類審査段階ではテレビ映り優先の選考と聞いています。だから必ずしも強いロボットが出てくるとは限りません。

日本で行われているロボットの大会で参加者が多いのはロボット相撲(http://www.fsi.co.jp/sumo/)とマイコンカーラリー(http://www.mcr.gr.jp/)だと思います。どちらも予選出場台数は3000台以上のようです。どちらも主力は高校生のはずです。
LEGOを使っている日本の大会ではETロボコン(http://www.etrobo.jp/top.html)があります。こちらは社会人や企業からの参加が多いようです。中学生のロボコンもあります(http://ajgika.ne.jp/~robo/)。

FIRSTの大会は日本でも開かれているようで(http://www.firstlegoleague.org/default.aspx?pid=13400)2006年度の大会では100チームほど参加したようです(http://robot.watch.impress.co.jp/cda/news/2007/03/09/400.html)。

この記事を読んで日本のロボコンについて書いたのでトラックバックさせてもらいました。

栗原潔

一般イベントとテレビ用イベントを同列で比較するのはちょっと不公平だったかもしれませんね。
しかし、この分野では日本が圧倒的に強いというわけではなかったというのは私にとっては意外でした(そんなことも知らんかったんかと言われれば返す言葉もないですが)。

>この分野では日本が圧倒的に強いというわけではなかったというのは私にとっては意外でした

私のようにロボット競技に関わっている者にとっては「強い」というのは、「競技で勝つ」という意味にとってしまうのですが、ロボコンの普及という意味なら日本はトップクラスだと思います。結論を先に言えばそれはロボコンに参加する学生達の指導者をする人たちの層の厚さを感じるからです。

FIRSTの大会の参加者が1300ほどで多く感じるかもしれませんが、世界各国で行っているからだと思います。NHKのAUBロボコンもアジア太平洋地域の国の大学が参加するので参加数は1000ほどだそうです。マイコンカーラリー(MCR)やロボット相撲のように国内だけで3000もの参加があるのは日本くらいな気がします(確認していないので推測ですが)。

ロボコンと呼ばれるロボットの競技会はどちらかといえば発展しようとしている国が積極的な気がします。韓国が熱心ですし、ロボカップでは、イランなどが入賞者は兵役免除という特典を国が出していたりします。

参加する側からはLEGOを使ったロボット競技は参加がし易いというのもあります。それはロボットを作る技術レベルが低くても参加可能だからです。機構設計、電子回路設計、ソフト製作を全て行わないとロボットは作れないので幅広い技術に触れるという教育効果が期待できます。LEGOを使うことでそれをソフト作成をメインにすることができます。ロボコン自体はチームでの開発(プロジェクトマネージメント)とか、ブレークスルーをするためのアイディア出しの経験とか、技術を学ぶ以外にいろいろ教育効果があるので、参加のハードルを低くして多くの人を参加させるというのは一つの選択肢ではあると思います。しかし、私には機構、回路、ソフトを全て指導できる指導者が少ないからの妥協案のような気がしてなりません。
日本発のほとんどのロボコンがこの3つを行うことを前提に競技会を開いているのは、指導者を含めてその層の厚さの証拠だと思います。

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