オルタナティブ・ブログ > 栗原潔のテクノロジー時評Ver2 >

知財、ユビキタス、企業コンピューティング関連ニュースに言いたい放題

【連載企画】合法的音楽配信サイトを作ってみる(1)

»

Amazonに注文した初音ミクがなかなか届きません><。まあ、どうせ今は仕事が忙しく、作品を作るヒマもないと思いますので気長に待つことにいたします。

さて、初音ミクの登場により、私に限らずアマチュアのDTMer(こんな言葉あるのかな?)にとって、人に聴かせられる(人が楽しんで聴いてくれる)作品を作れる可能性が大きく増しました。私的には、オリジナルを作ってニコニコにアップするのもよいですが、カバー曲を歌わせるのもよいかなーと思っています。カバー曲の場合は、権利処理が必要ですね。

ということで、他人の曲を自分で演奏、あるいは、ミクに歌わせたコンテンツをネット上で合法的に配信する方法を模索しています。私が実際にサイトを立ち上げるのを同時進行的にこのブログで紹介していこうと思います。なお、10月は非常に忙しいので更新が滞る可能性があります。

大前提ですが、このお話しは、JASRAC管理曲を自分で演奏した(含む、ミクに歌わせる)コンテンツの配信を対象としています。CD音源の使用はJASRACではなく、各レコード会社の管轄であり、個別に許諾が必要になりますので、個人レベルでは全く現実的とは言えないでしょう(CDのサンプリングを使う場合も同様です)。一方、レコード会社の音源を使わず、曲と詞を使うだけであれば、JASRACに規定の利用料さえ払えば合法的に配信できます。JASRACというと目の敵にする人がいますが、現在のJASRACのオペレーションが妥当・公正なものであるかという議論はさておき、JASRACのような著作権管理団体は何らかの形で絶対必要です。

さて、一番簡単な方法は、Yahoo!ビデオキャストのようなサービス・プロバイダーとしてJASRACと既に利用料支払いの契約を結んでいるサイトに投稿することでしょう。利用料はYahoo!からJASRACに支払われますので、ユーザーとしては実質的に無料で合法的に配信できることになります(ユーザーがYahoo!を使って広告を見てあげていることの見返りということもできます)。

ただし、ここでは、外国曲が使えないという制限があります(この理由については後述)。自分的にはミクちゃんにジャズを歌わせるとどうなるかを是非やってみたいので、ちょっとこの制限はキビシイです。ということで、自分でサイトを立ち上げて、JASRACの許諾をもらって配信するということにしました。

このあたりの手続きについては、JASRACのサイトの「ユーザーの皆様」のページに載ってますが、具体的な話は次回にします。

(続く)

Comment(2)