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まちがってはいないが不自然な翻訳の話(続き)

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前回のエントリーを書いていて思いだした話があります。私が入社したころ(もう四半世紀前)の日本IBMには「教育」という部門がありました。ユーザー教育とか新入社員教育を行なう部門です。米国IBMのEDUCATIONという部門に相当するので、「教育」と訳して全然OKと思っていたのかもしれません。

しかし、某競合他社の社長さんに、雑誌のインタビューで「通常の日本の会社ではそういう部門は『研修』と呼ぶものである。『教育』というのはお客様を教育してやろうという横柄さの表れではないか?」という趣旨の発言をされてしまいました。それからしばらくして、日本IBMの「教育部門」は「研修部門」へとひそかに名称変更をしたのです。

当時は、ベンダー間のエコシステムみたいな考え方はあまりなくて、国産と外資は骨肉の争いをしており、新入社員の私も「打倒国産」みたいな精神構造だったのですが、この発言に関しては競合他社の社長さんが言ってることが正しいなーと思ったことを覚えております。

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