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駐車監視員に文句を言ってもしょうがない

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駐車監視員に駐車違反ステッカーを貼られた時に、監視員に対して「現行道路交通法が日本の実態に即してない」等と文句を言ってもしょうがありません。監視員の仕事はルールを遵守させることであり、ルールを決めることではないからです。もちろん、行政のより上のレベル(警視庁、国土交通省等)に対して意見することは無駄ではないですが、少なくとも建前上はルールを決めるのは立法(国会議員)であることを認識しておく必要があります。

著作権制度に関しても同様で、JASRACに対して著作権制度がおかしいと文句を言うことは、まったくの無駄ではないですが、あまり効果的とは思えません(現行の著作権制度に照らして、JASRACの運用がおかしいというのであれば意味はありますが。)ということで、著作権制度を変えていきたいと思う人は、文化庁や経産省に対して積極的に意見を述べていくべきです(と言いつつ、以前書いた知的財産推進計画2006のパブコメの件、自分で言っておいて〆切に間に合いませんでした。次回の機会にはちゃんと出します。)

しかし、本来的には、国会議員の著作権制度に対する立ち位置を見て、選挙の際の参考にするというのが、著作権制度を変えていくための最も直接的な道です(というか代表民主制の本来の姿です)。選挙の際に著作権制度が争点になるということはあまりないと思いますが、たとえば、「著作権 議員」で検索してみると、どの議員さんが著作権保護期間の延長に賛成しているのか等はだいたいわかります。著作権保護期間の延長に反対の方は、選挙の際にこの辺を参考にされるとよいかもしれません(もちろん、賛成の方も同様です)。

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