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結構すごいジャストシステム InternetDiskの仕組み

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ジャストシステム@青山にて行われたブロガーズ・ミーティングに参加してきました。お話しはATOKとXMLエディター環境のxfyのこれからについてが中心でしたが、それについては他の方も書かれているので、別のトピックになりますが、最後に浮川夫妻社長・専務も交えた会食の時に出たなかなか興味深いお話しをご紹介しておきます。

私は、ジャストが提供しているインターネット・ディスクというオンライン・ストレージ・サービスをずっと使っています。クリック1回でローカルのフォルダと同期できるので、モバイルを含む複数のパソコン間で多数のファイルを扱うときには大変重宝してます。外出先で「最新版は家のパソコンだったんだ!!」という失敗がなくなりますし、ファイルのマスターはジャストのデータセンターで預かってくれてますので、災害対策ソリューションとしても有効です。

で、どうやら、このインターネット・ディスクのハードはジャストの独自設計であるらしいです。マザーボードからディスク・ケーブルを引き出すと、そこがトラブルの元になったりするので、オンボードのディスク4台をミラー構成したりとかしているらしいです。浮川社長は、「お客様の貴重なデータをお預かりする以上、コスト度外視でこういう仕組みを取らざるを得なかった」との趣旨のことをおっしゃっていました。確かに、このサービス、メンテナンスの停止も含めて今まで落ちてたことはなかったように記憶しています。

Googleのデータセンターもかなり独自のハードを使ってるという話もありますが、真に高いサービス・レベルを実現するためには、コモディティ製品では不十分ということでしょう。ここから先は私の想像になりますが、他のあらゆるソフトウェア・ベンダーと同様、ジャストも将来的にはSaaS的なビジネス・モデルを取り入れて行かざるを得ないと思いますが、その時には、この超高可用性ハードや運用のノウハウが大きな差別化要素になるかもしれません。

ところで、浮川社長にははるか昔に私がIBMの中の人だったときにお会いしています(豆知識:一太郎のオリジンはIBMの黒歴史パソコンJX向けのJX-WORD太郎)が、その時と全然変わらないバイタリティでびっくりしました。ご夫妻共々、ものづくりを真に楽しんでる人特有のオーラが出ていたと思います。大変素敵に思えました。

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