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シグマシステムについて

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日本のIT産業界最大の黒歴史(笑)とも言える「シグマシステム」ですが、池田信夫氏のブログで触れられてました。「今更、シグマについて批判するのも...」と思ったのですが、冒頭のこの部分(太字は栗原による)が聞き捨てならないので、引用することにします。

経済産業省は、「日の丸検索エンジン」について50億円を概算要求することを決めた。これは初年度だけの予算で、総額は300億円といわれる。これについて取材した記者が、経産省の担当者に「過去に第5世代コンピュータやシグマ計画が失敗したことをどう考えているか?」と質問したところ、驚いたことに「知らない」と答えたそうだ

失敗をいつまでもネチネチ言うのもどうかと思いますが、歴史から学ぶことは必要でしょう。シグマ末期にはネットはそれなりに普及していたと思うのですが、あんまり情報が残ってないんですよね。もう一点、ひっかかったところを引用します(太字は栗原による)、

この種の国策プロジェクトの常として、失敗を想定していないため、exit strategyがなく、最初の2年ぐらいでだめとわかってからも、延々とプロジェクトは続けられ、(中略)今回の日の丸検索エンジンについても、記者が「失敗したらどうするのか?」と質問したところ、経産省の担当者は「失敗は想定していない」と答えたという。歴史は繰り返す。一度目は悲劇として、2度目は茶番として・・・

興味ある方は是非池田氏のエントリーと関連リンクを読んでみて下さい。

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