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Amazon.comがwikiサポート開始

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既にご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、米Amazon.comがProductWikiというサービスを始めています。要するに、ユーザーが製品情報をWiki的にどんどん書き込んでいけるサービスです。正式なアナウンスが見つからないので、ベータ的に始めているものと思われます。sandbox的な機能がないようなので、書き込みテストできていませんが、書き込むとモデレーションなしに直ちに書き込まれてしまうのでしょうか?だとすると、Amazon側としては結構ハイリスクなサービスのような気がします(何書かれるかわかりませんから)。まあ、書き込みにはユーザー登録が必要という点が、悪意の書き込みの抑止効果になっているのだと思われますが。

で、実際の中身を見た限りでは、まだWikiならではの強力なコンテンツができているという段階には至っていないようです。レビューに書けば済みそうな内容もあります。私見ですが、エントリーのひも付けはCDや本単位だけではなく、アーティストや著者単位でもできると良さそうな気がします。音楽の場合でいえば、アーティストのバイオとか、サイドマンでの参加情報とか、その他の小ネタを書く場所とするわけです。世の中の濃いファンの人たちがこういう情報を入れていけば、売り上げにも貢献できると思います。

こういう「Web 2.0的なもの」が、今どんどん浸透していくのを感じますね。先日、米国サンマイクロのマネージメントと話す機会があった時に、「なぜ、サンはあまりWeb 2.0について言及しないのか?」みたいな話で盛り上がりました。要は、定義が拡散しつつあるWeb 2.0という言葉をあまり使いたくないということでした。ただし、結論は"Whatever the name is, it is happening"、要は名前を何と呼ぼうとも現象としては確実に動いているということで一致しました。

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