高画質・高音質だけで市場は開けるのか?
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今、デジタルテレビ系の調べ物をいろいろやってるんですが、地上デジタルの価値提案として、双方向性よりも高画質・高音質の方が重要というような主張を見ました。確かに、今までも双方向テレビの試みはいろいろとやられていますが死屍累々たる状況です。結局、消費者に訴求できるのは高画質・高音質だという主張です。
ここで私の疑問です。今までに消費者向けAVテクノロジーの変革は何回か起きていますが、本当に高画質・高音質がトリガーになったことってあるのでしょうか?たとえば、レコードからCDへの移行は、もちろん音が良くなったということもありますが、それ以上に、コンパクトになった、扱いが容易になった、寿命が延びた、頭出しが楽になった等々の利便性上の進化が大きいと思います。ビデオテープからDVDへの移行についても同様だと思います。
今、CDからiPod等のDAPへの移行が起きつつありますが、DAPはCDと比べて音質は落ちてるにもかかわらずその利便性ゆえに市場に受け入れられているわけです。逆に、高画質・高音質以外に優位性がないようなテクノロジーは、エルカセット(フルイ!)やSACDの例もあるようにたいてい失敗している気がします。
確かにハイビジョンの画面を見てしまうと、今までのテレビの画面が物足りなくなるのは確かです。その一方で、市場のマジョリティはGood Enoughな画質・音質があれば満足、利便性状の革新的進化がなければ次世代テクノロジーには移っていかないというような気もします。どんなもんでしょう?
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