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「サービス」という言葉のオーバーロードぷりについて

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もう多くの人が気づいていると思いますが、今のITの世界では「サービス」という意味があまりに多くの意味に使われていて混乱を招いていると思います。

昨日のエントリーのコメントでもちょっと触れましたが、「ソフトウェアXXXをサービスとして提供する」と言った場合に、文脈から判断しないと、ビジネス・プロセスの部品(要するに、SOAで言うところのサービス)として提供すると言っているのか、一括販売ではなくサブスクリプション・モデルで提供する(要するに、ASPで言うところのサービス)と言っているのかよくわかりませんよね(ひょっとすると両方を意味して言っているのかもしれないですし)。

#また、和製英語としてタダで提供することをサービスすると言ったりしますが、またこれは別のお話。

"service"という言葉は、「人に対して何かをしてあげること」という非常に広い意味の言葉なので、多くの関係してはいるが異なる意味で使われてしまっており、特に初心者にとっては混乱の種になってると思います。「サービス」と言う言葉を使う時には、

1.役務の提供としてのサービス(SI、コンサルティング、保守等々)

2.SOAにおけるサービス(ビジネス・プロセス部品)

3.ASPにおけるサービス(サブスクリプション・モデル、従量制課金)

4.和製英語としてのサービス(無料にしてあげること)

5.OS等のシステム・ソフトが提供する機能という意味のサービス

(他にもあるかな?)

のどれなのかを当事者でちゃんと合意しておかないと、「なんか話が通じないなー」ということになりかねないと思います。

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