ワープロ専用機が復活するのもありかなと思う
5日のエントリーでちょっとだけ盛り上がってる「十徳ナイフvs専用ツール」の議論ですが、エンタープライズ・システムの世界では昔からある「統合ソリューションvsBoB(Best of Breed)」の議論に似てると思います。
要するに、ひとつのベンダーの機能豊富なパッケージ製品で全部統一してしまうのと、個々の用途(たとえばCRMなど)ごとに最善の製品を入れていくのとどっちが良いかと言う議論です。当然、前者なら統合の手間は省ける代わりに機能的には自社のニーズと完全マッチとはいかない場合があり、後者の場合には個々の機能はベストなんだけど、設計思想が統一されないので、別途統合のための負荷がかかるということですね。どちらが良いかという話ではなく、それぞれの会社の状況や市場の環境に応じてトレードオフしていくべき論点です。また諸条件は時とともに変わっていきますから、ある時点での最適解が1年後にはそうでなくなるということもあります。
パソコンに話を戻して見ると、全体的な流れとしては統合ソリューションの方に移ってきてると思います(電子辞書のような例外はありますが)。ワープロ専用機が実質上消滅したことからもこれは言えると思います。ところが、今まで目的別専用ツールではなぜ都合が悪かったのかを考えて見ると、最近はまたちょっと状況が変わってきているのではと思います。目的別の専用ツールを使う方式の問題点としては、
- 金がかかる
- 置き場所がない
- 機器ごとに操作方法が統一されてないので覚えるのが大変
- 機器間のデータ交換が大変
あたりに集約されると思うのですが、2は別として1は問題としては小さくなってますよね。そうなると、3と4の問題さえ改善されれば専用ツールを用途別に使うBoB的やり方も結構ありになってくるのではないかと思うわけです。
WinXP EmbeddedあたりをベースにOffice環境との操作統一性やデータ交換を重視した新しいコンセプトのワープロ専用機が出てきてもおかしくはないんじゃないかなんて思ったりします。商品名はやはり「文豪リローデッド」で決まりですかね ^_^;
追記:
まあ別にOASYSリローデッドでも、書院リローデッドでもよいですよ。