業界用語の源
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落語狂の知人が貸してくれた、古谷 三敏 『寄席芸人伝』(小学館)というマンガを読んでいます。これが面白い。
その第9巻にちょっとハッとする単語がありました。
「その包みの中はなんなんですか?」
「前座の時分に来ていた着物帯。扇子(かぜ)手拭(まんだら)で…」
「モ、着物(モノキ)かい?」
「これらを脇ィ置いて長かった芸人暮らしを想いながら演らせてもらいました。」
(太字は引用者)第113話 「高座ジャック 三升屋勝吉」
放送業界の業界用語(語順を入れ替えるやつ)は、落語の世界の伝統を汲んでいるのかな、とふと思いました。このマンガでも、落語で食えなくて映画俳優やその他の芸能に身を転じる落語家の話が何回か出てきています。
そういえば、言葉づかいからキャリアが分かるケースがありますね。僕は化学専攻でしたので、ビジネススクールや研修の場で「希釈」「勾配」「飽和」など、なんとなくそれらしい言葉を多用する人がいると気になります。いつぞやは「サチる」(飽和する)という言葉を(うっかり)使った受講生の方がいました。もちろん休憩時間には「律速」で盛り上がりました。
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