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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

(最初に)「私は何をすべきか」と問うのは間違い

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解決に行動を要しない問題もある。「私は何をすべきか」と問うのは間違い。ハッと目を引く表現でした。

一部のストレス要因、たとえば人間関係にかかわるようなもの(いつも上司にしかられる、夫が冷たくなったなど)に対処するには、行動は必要ないことを理解しよう。こうしたストレス要因に必要なのは新たな解釈なのだ。ストレスが人間関係に起因する場合、行動に関する問い―― 「私は何をすべきか」あるいはさらに悪い場合は「私は何をすべきだとあなたは思うか」といった類の問い――を発するのは間違いだ。(略)こうした問いは選択肢を、以前に経験ずみで、現在の状況にはふさわしくないことに限定してしまうのが関の山だ。(太字は引用者による)

マイケル・レイ 『ハイエスト・ゴール―スタンフォード大学で教える創造性トレーニング

レイはストレスが人間関係に起因することが明らかな場合に絞っています。しかし、見えているのは別の問題(例:売上低下)なんだけど、原因を探っていくと人間関係だった(例:チームの不和)ということもあります。そう考えると、いずれにせよ、最初に「何をすべきか」と問うのはNGということですね。

これを、いわゆる論理的な問題解決のステップに当てはめて考えてみると、[WHAT]として人間関係の問題を挙げることもあるし、分析を進めていって[WHY]のところで人間関係に突き当たることもある、ということ。どちらにせよ、最初に[HOW]を問うのは間違いです。

  • [WHAT] 問題は何か? ― 現状の結果と望んでいる結果との違いを図に描く
  • [WHERE] 問題はどこにあるのか? ― 結果を引き起こしている、現状を構成する要素を図に描く
  • [WHY] 問題はなぜ存在するのか? ― それぞれの要素を分析し、なぜそれが問題を引き起こすのかを明らかにする
  • [HOW1] 問題に対し何ができるか? ― 望んでいる結果をもたらす変更案を論理的に系統だてて書いてみる
  • [HOW2] 問題に対し何をすべきか? ― 最も満足のいく結果をもたらすよう変更案を統合して新しい構造を作り上げる

分析的な問題解決のプロセス - *ListFreak

こうやって書き下していくと当たり前のように感じてしまうのですが、それでも上の文章にはハッとさせられました。考えさせてくれる文章というのは、「コレ知ってました?」というタイプの文章ばかりではありませんね。むしろ自分が既に知っていた知識どうしを別の視点からつなげて見せてくれるような文章だと思います。書く側からすると、読者に「そんなことは当たり前」と言われずにそのような解釈を提示できるかが腕の見せどころということになるでしょうか。

レイは、「私は何をすべきか」と問うかわりにこんな問いを発し、時間をかけて洞察を得よと述べています。何を答えていいかまだよく分からない問いもありますが、ちょっと試してみようと思います。

  • 私がまだ理解していないことは何か(知的な側面、データ、事実のために)
  • 私が実際に感じていることは何か(感情的な側面を理解するために)
  • 私がまだ見ていないことは何か(肉体的感覚の特質を知るために)
  • 私の直観的知恵は何と言うか(内的認識を知るために)
  • 私の内面の子供は何と言うか(子供のような好奇心を引き出すために)

自分の解釈を転換させて問題を解決するための5つの問い - *ListFreak

……新年最初のエントリなので長めに書きました。が、短いエントリをよしとする目標は今年も同じです。今年もたくさんハッとしたいものだ!

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