原(かいけつゾロリ)ゆたか先生のアイディアカード
鎌倉文学館で、企画展「あそぶぜ!かいけつゾロリのおたのしみ大さくせん 原ゆたかとゾロリのなかまたち」をやっています。
「かいけつゾロリ」というのはシリーズもののマンガで、特定の年代(小1±2歳くらい?)に圧倒的な人気を誇っています。長男Aくん8歳はやや卒業しかかっていますが、よく読んだ本の展示会ということで、散歩がてら家族で出かけてまいりました。
閉館間際に行ったのに、原先生がまだサインをしていらっしゃいました(その日は初日だったのでサイン会があったのです)。まあ何とも丁寧にサインをなさること。ゾロリの絵を描いて、子どもの名前を書いて、一緒に写真を撮って…。
その丁寧な仕事ぶりにもまして感動したのは、別の部屋にあった制作過程の展示。名刺サイズのカードを常に持ち歩いてアイディアを書き留め、それを並べて一冊ぶんの物語の原型を作ってしまう模様。館内は撮影禁止だったので、絵に描いてみました。
『かいけつゾロリ』シリーズには、これでもかというくらいおやじギャグが出てきます。子どもたちと「この先生はきっと一日中ギャグを考えているんだろうね」と話していた、その通りでありました!やはり量が質を生むのだ。
『かいけつゾロリ』シリーズは、分類すればマンガでしょうが、コマ割りが粗く、字の多い絵本とも絵の多い本とも言えるようなニッチに存在します。そのスタートがカードに書かれた言葉の断片だったところに、ハッとするものがありました。
カードを並べ替えてストーリーが出来てきたら、徐々に本のレイアウトに近づけながらアイディアを集約していきます。その後でコマ割りをして、ようやく絵が入ります(ちなみに線画まで描いたら、それをスキャンしてコンピュータで彩色していました。ずいぶん進んでいると感じましたが、これは普通の方法なのかな)。
僕の仕事で言えば、研修コンテンツや本づくりに応用できそうです。折しも、明日から仕事と休暇で3週間ほど国外に出るので、あれこれ考え事をするつもりでありました。名刺カードを持っていってみよう。