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日々の「ハッ、そうなのか!」を書き留める職遊渾然blog

目標設定かくあるべし(ミレニアム開発目標)

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 2000年9月ニューヨークで開催された国連ミレニアム・サミットに参加した147の国家元首を含む189の加盟国代表は、21世紀の国際社会の目標として国連ミレニアム宣言を採択しました。

外務省: ミレニアム開発目標(Millennium Development Goals:MDGs)

友人が出している「かしこい人の見分け方」というメルマガで、ミレニアム開発目標というものをはじめて知りました。
2015年までに達成すべき8つの目標が、18のターゲットと48の指標によって定義されています。最初のゴールのところだけ引用するとこんな感じです:

目標とターゲット 指標
ゴール 1:極度の貧困と飢餓の撲滅
ターゲット1
2015年までに1日1ドル未満で生活する人口の割合を1990年の水準の半数に減少させる。
1.1日1ドル未満で生活する人口の割合
2.貧困格差の比率(貧困度別の発生頻度)
3.国内消費全体のうち、最も貧しい5分の1の人口が占める割合
ターゲット2
2015年までに飢餓に苦しむ人口の割合を1990年の水準の半数に減少させる。
4.平均体重を下回る5歳未満の子どもの割合
5.カロリー消費が必要最低限のレベル未満の人口の割合

(同上)

ハッとしたポイントを、自分のためにまとめておきます。

  • 目標(ゴール) - ターゲット - 指標 という構造が分かりやすい。
    → 通常の文脈であれば目的-目標-指標でよいだろう。
  • 指標が「行動」でなく「成果・状態」で定義されている。
    → 「行動」だと、これだけがんばったのだから成果が出なくても仕方がないという言い訳ができてしまう。
  • 指標は定量的に測定可能である。
    → 当たり前だが難しいこと。とくに組織目標の場合には。どのように合意形成したのか、文献を探してみる。
  • 指標に具体的な数値が入っていないのはなぜか?
    → 各指標ごとの目標値は設けずにモニターだけを行って、ターゲットが達成できたかどうかを総合的に判断するということか?他の文書で定義されていないかどうかをチェックする。
  • すべての目標について同じ期限が設定されている。
    → 進捗が比較・把握しやすくなる。
  • 自分の目標をこのようなフォーマットで再定義したらどうなる?さらに組織や社会の目標とアラインさせるには?
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