MMD(MikuMikuDance)の進化に驚くばかり
先日ちょっと書いたようにゴールデンウィークにニコニコ動画で行われたUGC系の祭り「iM@S KAKU-tail Party」に参加した。といっても推薦人というポジションだったので、参加したといっても単に次々と上げられる作品を見ていくだけだったのだが(汗)
久しぶりに大量のニコニコ動画を(それも短い時間に集中的に)見て作品の質が半端でないところまで上がっていることに驚くとともに、その課程で動画制作周辺の技術や運営ノウハウももの凄くレベルが上がっていることをひしひしと感じた。
まずもっとも驚いたのはMMD(MikuMikuDance)関連技術の凄さ。MMDとはフリーの3D動画作成ツールで簡単に言うと初音ミクなどの静止画のキャラクタを踊らせた(動かし)動画を作成できるツールである。2008年の発表以来ニコニコ動画関連コミュニティで圧倒的な支持を受けている。
MMD自身の継続的なバージョンアップと有志によるモーションの自動生成ツール等の周辺ツールの開発、さらにはMMDで使うための各種のキャラクターのモデリングデータが公開&共有されたことによって、MMDを使った作品が恐ろしいほどに進化していた。「iM@S KAKU-tail Party」では、コメントやタグに「バンナム涙目」と書き込まれるほどに完成度の高いアニメーションが、プロではなく一般人?の手によって作られている。
ちなみにここではMMDを特に取り上げたが、他にもUTAUだとか紙芝居クリエーターでも同じように進化をしているようだ(参考記事:「ノベマスのニコ動的「進化」」)
またいまでは合作と呼ばれる複数人で作品を上げる形態も普通になってきており、こういうネット上での共同作業面でもUGCが一歩先にいきつつあるように思う。
私はこういう動きを「ネタ・セントリック」と呼んでるが、こういう才能の無駄遣いをニコニコ動画のような会社の外ではなく会社の中で起こすことができれば日本企業の競争力は復活するというのは、「短期連載:企業にとってのニコニコ動画」の「第3回:「才能の無駄遣い」を人材開発の視点で考えてみた」で述べたとおりである。
記事にもあるように「才能の無駄遣い」は仕事以外での活動だからこそ「無駄遣い」できるとも言えてやっぱり難しい。でもそれを起こすための施策やアイデアをこれからも考えていきたい。