<逆境>
「吉田さん、カッコいい夢物語を聞いても現実感がないね。とにかく、もうNotesじゃ駄目です。 本当はNotesの機能強化続けるつもりないでしょ? もう、Notesの時代じゃないですよね。それにね、、、」
 営業からの依頼で5年ぶりに訪問したお客様で、Lotus製品の将来とNotes/Domino7の最新情報を簡単にご紹介した直後に、情報システム部門のリーダークラスの技術者が言いはじめた。
私も私の妻もこの会社の商品が好きで、自宅ではその商品を10年来愛用している。妻からは「行くことあったら、商品もらってきてー(^o^)丿」と言われているほどのである。しかし、当然、そんなこと言い出せる雰囲気ではない。
彼の話はさらに続く
 「A社の人の話では、Notesは無くなるから、今後、再構築しなきゃいけなくて莫大な投資が必要だし、LANの負荷が高いし、IDの管理を、、、、、A社の人も“Notes入れている企業は、みんなが勝手に情報をためてしまってゴミばかりになっている”と言ってましたよ、、、、、、、、、、」
Photo_145

<見識>
 このA競合他社の営業が3年前の常套手段であるNotesのイメージを悪くする策を使っているところを見ると、恐らくこの営業はアマチュアである。 お客様の視点で情報共有方法からソフトの選定に落とし込んでくる営業は手ごわいが、他社製品を中傷してくることでしか自社製品を語れない営業は弱い。
ご迷惑をおかけしているらしいので謝罪し、問題点、課題を整理させていたくことにした。 ちなみに、「理由もわからず簡単に謝るのが日本人の悪いところだ」と言う人がいるが、私はこの文化を気に入っている。
 ただ、紳士な私としても言っておかなければならない。
 「シェアの件に関しては、私たちも含め自社に都合のいいものを出すのは当然なのですが、A社の営業さんの言われているNotesの問題点に関しては、いくつか間違っていることがあります。意図的なのか、知らないのか、わかりませんが。 その営業さんが今度来社されるときに、お邪魔させていただきますので、一緒に話をさせていただけませんか。 意図的に間違ったことを説明しているのであれば、それはビジネスのやり方が間違っています。」
 事前にLotusの営業にお願いして参加してもらった現場リーダーとIS部長が技術リーダーをなだめ、多少、大げさだったこと、そして、そこまでしなくても信用すると言われ、問題点を簡単に整理した。 一つずつ私の見解と解決策を提示することにした。

<NotesDBの氾濫>
 「まず、NotesDBの社内への氾濫ですが、さすがX社様ですね。 当初の目標である“各部門で自由闊達に情報共有”を達成したわけです。 おめでとうございます。 貴社は既に情報共有する環境と文化が出来ています。 これを捨てて、一から始めるのは、IT投資コスト以上の大きな損失だと私は思います。 他社のグループウエアを利用していたのでは、情報が各部にあふれるという状態にならなかったでしょう。 みんなが利用しないイントラネットが沢山たっていたり、メールしか利用していなくて、大切な情報が個人のメールBOXに埋もれて、消えていったりしているはずです。 Notesを選択してよかったですね。 せっかく情報が蓄積されてきているわけですから、それを全社で統合利用するステップを提案させていただけますか?、、、、」
 イントラネットとWebメールを中心にしたグループウエアは導入が容易な反面、コンテンツをWebマスターのような方が作成提供しなくてはならず、結果としてコンテンツの鮮度維持が難しく、しばらくすると、情報提供がとまり、グループスケジューラーしか利用されなくなる。 これでは情報共有の目的は果たせない。 また、メール中心でファイルサーバーの内容をポータルから利用するような製品を導入した場合、結局、ファイル単位での共有となり、情報共有はできない。 Notesだからこそ、現場の情報と工夫が生き、情報が蓄積され再活用が進むのである。

<Notesの将来性>
 私からの提案依頼に対してIS部長が落ち着いた調子で言い始めた。
「Notesによって顧客情報や情報共有が進んだのは事実でしょう。 しかし、それらを統合するための投資に関しては、将来性のある技術で行いたい。 さっき彼が言ったように、Notesの将来性に関しては不安を持っています。 A社の営業の話に感化されている面もありますが、私個人としてもWebに行くべきだと感じます。 現在のシステムを全てWebベースで将来性のあるプラットホームに、、、、、、、、」

                      <Part2へ>

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コメント
たろ 2006/11/14 05:34

おじゃまします。けんじろさんが書くとこうなるのか(笑)。がんばってくださいねー。
でも、今でもこういう営業やってる競合があるのね。時代を読まずに飯食っていけるのか、不思議です。

Hat-trick 2006/11/14 09:46

この手の話は、よくあります。
「将来性」「拡張性」「標準技術」・・・。
何を持ってそれを証明するのか?信用するのか?ビジネスにどう影響するのか?
実は、過去の実績でしかないことに気づいたときに、簡単に答えは出ますよね。
Part2を楽しみにしています。

岩間 信也 2006/11/14 10:04

間接的(直接的?)批判のように読めますが。。。

Notes/Dominoをやっている人なら、A社がどこかは直ぐに想像がつきますので。。。

いいのでしょうか?

せりあ 2006/11/14 10:22

同じ戦略でどこもやっているのでしょうね。
似たような話を私も最近、聞いて、憤慨した一人です(笑)。

正々堂々と戦って負けるなら、それもやむなしと私は思う人間です。
からめ手で陥れるようなやり方は私の目の黒いうちは私のフィールドでは絶対にしてほしくないなと思うのですが。

たつろう 2006/11/14 14:49

ひさびさ賢治郎節炸裂!!
内容この前お聞きしたものですが
文字で見るとやはり違いますね

吉田 賢治郎 2006/11/15 11:10

たろさん

 がんばります。 時々見にきてくださいね。

Hat-trickさん

 Part2はまた、週末に書きます。 また、見に来てください。

岩間さん

 かなり一般化してますが、A社というよりは、その営業に対する批判に見えるかもしれませんね。
 次回同様の話があったときには、何とかその営業に会うようにして、真意を確認したいと思います。

せりあさん

 そうですね。 私のチームでも同じようなことをやっているかもしれないので、お客様の成功にフォーカスするように徹底したいと改めて思いました。

たつろう at 2006/11/14 14:49
 
 継続的に書くので、また、遊びに来てください。

森島秀明 2006/11/15 16:12

「おちゃらけ」も少々含めて言うと。。Lotusから外資系他社へ転職し他社メールに改宗せざるを得なくなった方々が、同窓会などで異口同音に語るのは、「Notes/DominoのDocLink文化が使えなくなって困る」というものですよね。本当に、「メールボックス=データベースである」という発想は、素晴らしいものです。情報共有の大切さは、改めて若い世代にも引き継がなければいけないものなのでしょう。

斎藤広一 2006/11/15 21:41


>Lotusから外資系他社へ転職し他社メールに改宗せざるを得なくなった方々

はい、私もそのひとりです。いやあ、情報共有、まったくできておりません。(笑) DBの氾濫、大変結構なことじゃないですか。Lotusさんには、あふれるノーツDBのコンテンツを活用する方法や技術をどんどん発信していっていただきたいと思います。もちろん、検索できますってだけなじゃなくてね。

おっと、けんじろさん、ご無沙汰しております & ご挨拶が遅れてしまいました。ブログ開設おめでとうございます。期待してます!

吉田 賢治郎 2006/11/16 20:05

森島さん
 転職した人に近況を聞くと、たいてい、そのコメントが返ってきますね。 その人たちにも布教活動してほしいものです。

斎藤さん
 お久しぶりです。 なんだか日本だけ絶好調のようですね。 もとLotusの皆様にもよろしくお伝えください。
 そうそう、イノベーションフォーラムで神戸さんとの競演になるかとおもっていたのですが、会えませんでした。


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