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コラボレーション企業訪問 最前線 ~X社訪問記 Part2~

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情報システム部長が落ち着いた調子で言い始めた。

「Notesによって顧客や文書などの情報共有が進んだのは事実でしょう。 しかし、それらを統合するための投資に関しては、将来性のある技術で行いたい。 さっき彼が言ったように、Notesの将来性に関しては不安を持っています。 A社の営業の話に感化されている面もありますが、私個人としてもWebに行くべきだと感じます。 現在のシステムを全てWebベースで将来性のあるプラットホームにしたいと考えています。 もちろん、、、」

 冷静に言葉を選びながら、素直な意見をゆっくり話す情報システム部長の話は、多くのNotesユーザーが感じていることを代弁するような内容である。 話の途中で、時々、自分の言ったことを自分なりに整理して見せ、私たちの軽い相槌を確認してから、次の話に進んでいく。私はこういう紳士に弱い。

 私も、視点を変えた短い質問をしたり、強調している部分を掘り下げたりして、彼の意見や日ごろから感じている事の全てを、気持ちよく吐き出してもらうよう工夫する。 私にとってはお客様から生の声聞ける貴重な時間である。 内容は以下のようなものであった。

<将来に不安を感じる理由>

・10年以上昔からアーキテクチャが変っていない古いアーキテクチャである
・Notesが無くなるか、あるいは、IBMの主力製品でなくなるのではなないか不安である
・Webブラウザベースの方がNotesよりもレスポンスが早く、操作感がいいように感じる
・漠然としたものではあるが、もうNotesの時代ではないのではないかと感じる。 Webの時代ではないかと。
・結局、最後にはマイクロソフトがNo.1ソフトになるのではないかと思っている
・最近、Notesを雑誌などでみかけない。 競合他社はさかんに広告を出しているので勢いが無いように感じる
・Web2.0など新しい潮流が話題になる中で取り残されているような不安感を覚える
お客様の話が、Notesの将来性の話から、Notesの操作性、レスポンスの話に移りそうになったタイミングで、一度、お客様の話を止め、私からNotesビジネスの現状と将来の方向性について説明させてもらうことにした。

<Lotus Notes/Dominoビジネスの現状>
まず、Notes/Dominoビジネスの現在の状況を説明する。

Notesdomino_1

 数年前は不安定だったNotes/Dominoビジネスも今では世界でも日本でも二桁成長と好調に推移している。 大企業や中央官庁では、現在も7割以上のシェアを持っており、最近では、Webグループウエアやメールを中心に導入したお客様が、情報共有、プロジェクト管理、営業支援などの課題解決に取り組み始めたのをきっかけに、Notes/Dominoにステップアップするケースも増えてきた。 これは、昨今、「従業員・チーム力強化」と「プロセス改善」、「セキュリティ強化」に注目が集まり、Notes / Dominoが再度見直されてきていることに加え、Notes/Dominoに3年間で1000億円投資すると発表し、将来のビジョン・ロードマップを公表したことの影響が大きいと思われる。 
 次に、Notes/Dominoの将来の方向性を紹介する。

       <Part3に続く>

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