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人体よりも保湿水を持つ新素材"アクアマテリアル"

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95%以上が水という不思議な新素材

東大が発明した、95%以上が水で出来た新素材アクアマテリアルであるが、これらの最先端技術はどのような分野から応用し発展させることが出来るのだろうか。

冒頭リンクの文中には、医療現場での導入を期待されているとのことであったが、この市場を開拓/拡大するにあたって参入障壁を低く設定した場合、美容業界での新素材アクアマテリアルの導入は、世界で誰も参入していないフロンティアマーケットであり、非常に先進的未来的な商品分野に成り得るだろう。

そこで僕の思うポイントであるが、一般的には、アクアマテリアルの技術の強みは、水を多く含んだ新素材であると謳われているようであるが、それは違うと思う。真の強みは水ではなく、液体を95%以上含んだ新素材というところにあるのではないだろうか。

これまで美容の業界では、一時期注目されていたヒアルロン酸という物質があるが、あの原料は鶏のトサカから抽出した化合物である。ヒアルロン酸は1gで約6リットルと保湿量が高いことで有名であるが、この技術を美容の化粧水やパックにしてみてはどうかと考える。

例えば、これまでの美容パックは、化粧水を染み込ませるコットンなどが必要であったが、アクアマテリアルの技術を使い、水をヒアルロン酸や、その他の化粧水に置き換えてみたら、さらに保湿力も上がる。そしてアクアマテリアルの水を固める原料(層状粘土鉱物や、高分子化合物)の配分を抑えることによって、浸透圧を下げる。それは従来のコットンのような吸収素材が不要になることを意味しており、ユーザビリティに優れた商品になる。

当然、工数が減ることで、美容領域において商品や施術する際の天敵になる、衛生面でも優位性を高く保つことができ、次世代の商業商品素材として、非常に高いユーザビリティを持つ可能性を秘めた新素材に成り得るのではないか、と言うわけである。

イノベーションは技術とともに、そしてオリジナルから生まれる。カオスな時代で生まれた新素材アクアマテリアルは、今後の世界に向けて急速に浸透圧を上げて普及していくだろう。

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