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スポーツと共に進む 地域密着で東京にバスケットボールを根付かせる プロバスケットボールチーム東京サンレーヴス 前編

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 スポーツとともに進む、4回目は2012シーズンからbjリーグに参加する東京サンレーヴスの運営する東京プロバスケットボールクラブ株式会社の原島社長にお話をうかがいます。東京にバスケットボールを根付かせていくため、そして多くの人にバスケットボールの魅力を知ってもらうためにどのような準備をされているのでしょうか?

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◆原島さんが東京サンレーヴスを運営するようになったきっかけを教えてください。

 調布市はリトルリーグ発祥の地でもあり、スポーツの盛んな地域です。私が日本青年会議所に所属していた時にスポーツで地元の調布の街を明るくする、活性化すると言うテーマで街づくりを考えていました。地元の青年会議所でも東京に新しいサッカーチームを作りたいという動きがあり、東京ガスさんなどと連携しながら署名活動を行っていました。

 日本青年会議所でも「スポーツを通した街づくり委員会」ができ、全国からスポーツで街を活性化しようと言った人たちが集まってきて、当時のJリーグ川渕チェアマンなどに来て頂いて勉強会を開いていたんです。そこで現在bjリーグの社長でもある中野さんと同じ委員会に所属することになりました。中野さんはサッカーも良いけど、バスケはもっと地域密着して街づくりをすることができるスポーツなのではないかと考えていました。それが今から16年ほど前のことです。

 その後、私はFC東京の株主になったり、中野さんは地元新潟のアルビレックスの社長になり、そしてbjリーグの社長になりました。

 東京には「東京アパッチ」が立ち上がり有明コロシアムや代々木体育館でもバスケの試合をやるようになりました。お客さんはそれなりに入っていたのですが、大きな会場を使ったことなどにより事業としての収支は厳しいものだったようです。

 東京には娯楽がたくさんあります。そしてスポーツも野球、サッカーとメジャーなものがある。地方で成功している地域密着型のやり方はなかなか根付かないのではないか、また東京だからこそ大きな会場でやらなくてはいけないのではないかと少し構えてしまったせいで大きな会場を利用していたのではないでしょうか。

 しかし、中野さんは「バスケットボールは1,000人、2,000人規模で市や区の体育館を使ってでもできる。東京だからと言って大きな施設を借りなくてもいい。地域密着でやりたい。」という想いをお持ちでした。そこで東京にも地域密着のバスケットボールチームを作って欲しい、と電話を頂いたんです。その時にはお互い時間が合わずに会えませんでしたが、2009-2010シーズンの時に2度目のお電話を頂きました。「なんとか原島さんの力で地域密着のチームが作れないだろうか。まずは試合を見に来て欲しい」と。

 そして代々木体育館に東京アパッチ対琉球ゴールデンキングスの試合を観戦に行きました。ちょうど運営会社が変わった時期でもあり、東京アパッチはかなり厳しい状況で負け越していました。その時初めてプロのバスケットボールを観戦したのですが、一発でその魅力に惹かれてしまいました。野球やサッカーと比べて選手が間近で見られる。さらに格闘技とまでは言いませんが、2m近い選手たちが激しくぶつかり合う迫力、そしてスピーディな試合展開、シーソーゲームの点の取り合い。その試合はアパッチがぼろ負けしたのですが、ブースターがヘッドコーチに物凄いヤジを飛ばしているんです。ファンも熱いなーと(笑)バスケットボールのファンになりましたね。

◆なるほど。きっかけは中野社長との出会い、そして電話だったわけですね。そして実際にバスケットボールをご覧になって虜になってしまったと。その後の東京プロバスケットボールクラブ株式会社を設立するまでの経緯はどのようなものでしょうか?

 たまたま選手やコーチたちが地元の調布や府中に住んでいたこともあり、試合が終わった後などにプライベートで飲みに行ったりなどして交流を深めて行き、想いを聞かせてもらいました。

 その中で大きな施設ではなく、地元の調布や多摩地域の体育館を使って開幕戦をやろうって話が出てきたんです。地域の子供たちにも試合を見てもらいたい、夢を持ってもらいたいと言うことで、行政や体育協会さんにお願いをして段取りを組んでもらっていました。

 その矢先に、急遽運営会社が変わってしまった。その際、開幕戦を別の体育館でやると言うことになり、準備していたことが白紙になってしまったんです。でも、なんとか子どもたちには練習を見学してもらうなどのイベントを行うことができました。

 その後、何回か試合を観戦しましたが、東日本大震災があり前運営会社が撤退、東京アパッチは休止状態となり、結局昨シーズンの試合には参戦することができませんでした。

 そんな中ブースターとの交流を深めていき、アパッチ復活のための署名運動などを行いました。そして2011年11月にまずは一人で運営会社を立ち上げることになりました。

◆そう言えば原島社長はバスケットボールの経験はありますか?

 小中学生のころに体育の授業とかで少しやったくらいでずぶの素人です(笑)。代々木体育館に観戦に行ったときはまさか自分が運営会社の社長になるとは思ってもいませんでした。バスケットボールはテレビでも見る機会もなかったし、生で見ることはさらに機会が少なかった。ただ、だからこそ新鮮に感じることができて、楽しめたんだと思います。初めて見たときはルールもよく分かっていませんでした(笑)。

◆それは意外ですね(笑)。2011年の10月に会社を設立し、すでに半年以上が経過しています。現在、チームとしてはどのくらいの体制が整っていますか?

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 まずは会場の確保をすることを最優先に行っています。東京には沢山の体育館があり、会場確保は難しくないと考えていましたが、土日に体育館を確保することは非常に難しいです。すでに多くの体育館は年間の行事などが決まっていて、土日は様々なイベントで埋まっていました。しかしなんとか8割程度の会場を確保することができています。

 また、選手やコーチ、運営スタッフ、ボランティアなどの人の確保も重要です。ヘッドコーチは 青木 幹典氏にお願いすることになりました。青木ヘッドコーチとともに選手の編成を7月には決めて行きます。運営スタッフは運営に携わったことのある人を確保し、様々な企画、ボランティアの確保育成を行っていきます。毎週火曜日の20時から夜中まで、「バスケの日」としてスタッフ会議を行っています。

 また支援者会議、協議会などの組織を立ち上げ、それぞれが意見を出し合って企画をし、一緒に行動をしてもらっています。東京サンレーヴスは運営会社が全てを決めるわけではなく、このような組織でブースターや支援者から出される意見を尊重し、取り入れています。

 同時にスポンサーの獲得も重要です。運営会社には19の会社、個人の方にご支援を頂いていて、そのうち9名の方に取締役になって頂いています。この方たちには運営にも参加して頂いているのですが、スポンサー獲得のためにも一肌脱いでもらっています。

 また、PRのために地元の調布FMで番組を放送したり、JCOMさんやMXテレビさんなどにも協力をお願いしています。地道な活動としては選手が決まれば、バスケクリニックなどを通じてもPRを行っていく予定です。

 まだまだ、やることは山積みですね(笑)

◆失礼な話かと思いますが、まだ知名度はもちろん実績もないチームだと思います。スポンサーの獲得も大変だと思いますし、運営費はどのようにしていこうと考えていらっしゃいますか?

 今まで見てきた中で、開幕するまでにお金が尽きてしまうチームもありました。我々は徹底的に経費の節約を行っています。例えば事務所は、知人の厚意により1年間無料で借りています。さらに机もイスも支援者の方たちから提供してもらったものです。スタッフも始めは手弁当で事業に参加してくれていました。だから事務所でかかるのは電気水道光熱費くらいです。

 さらに先ほども申し上げましたが、試合会場についても自分たちにあった会場を選定しています。例えば大きな体育館で試合を行うと150万から200万円かかってしまう。でも、市や区の1000人規模の体育館なら10万円くらいで借りることも可能です。まずはシーズン前半はこのような場所で行い、後半に向けて3000人規模の会場で試合を行う予定です。

 固定費、販管費、会場費用など様々な部分で知恵を出して節約し、初年度、正確には2年目になるのですが、黒字化を目指しています。

◆持続的に事業を行っていくためには黒字化は必要ですからね。ちなみにスポンサーの確保ではどのような活動をする予定ですか?

 まだ知名度も実績もないチームです。そのために先ほどの19団体いる支援者のネットワークを活用しています。さらに、これは「巡業方式」と私は呼んでいるのですが、東京都の様々な地域で試合を行います。そしてその地域の企業にあった提案を細かく行っていきます。例えば子供向けにPRをしたい企業があれば、クリニックを通してPRをしてもらうとか、スクール事業を行っている企業であれば、サンレーヴスの試合が行われる前に発表会のような時間を設けてもらうとか、会場での物品販売やパンフレット、看板広告などのワンデースポンサーなど、スポンサー企業それぞれにカスタマイズされたメリットの見える提案を行っていきます。

後編に続きます


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