オルタナティブ・ブログ > jargonaut >

技術、動向、製品、その他いろいろなことについて(脈絡無く)話題を振ろうと思います。

広告・宣伝メールに関係する方々が持つべき最低限の知識

»

11月5日に予定通り「IAjapan 第6回 迷惑メール対策カンファレンス」を実施しました。このイベントは、普段は技術的な話題が中心なのですが、今回は法改正に合わせてテーマを絞った形での開催です。

さて、すでに記事にもなっていますが、ここですごく簡単なまとめをしてみたいと思います(記事は以下にあります)。ただし、これは筆者の独断であり、なんらかの公式見解でも何でもありません。その点はご了承ください。

▼“オプトイン”導入の迷惑メール法改正、事業者への影響は?
  行政担当者と事業者がカンファレンスで意見交換
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/event/2008/11/06/21438.html

まず、多量のメールを利用した事業を行っている方々に対してですが、基本的に今回の法改正は悪徳事業者を取り締まるためのものなので、あまり過度に心配する必要はなさそうです。ただし、改正法施行後はユーザーの事前同意が必要なオプトインに移行しなければいけないので、「ユーザーから事前に同意を得た」という記録の保存義務が発生します。

改正法施行以前に獲得したメールアドレスについて、再度オプトインを実施する必要はありませんが、「事前に得たものだ」ということを示せることが必要になります。つまり、改正法の施行を境として、メールアドレスの管理の仕方を変えていく必要があります。

記録の保存期間は、総務省の「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律(以降、特電法)」では、その人への最後となったメール送信から1か月。もちろん、継続する可能性がある間は保持しなければいけません。また、経済産業省の「特定商取引に関する法律(以降、特商法)」では3年となっています(保存すべき内容や保存形態については各省庁の省令をご覧ください)。この期間については、法的には一致していなくても通常は長い方で考えるべきですし、いずれの場合でも、送信を続ける限りは記録を保持する形となります。

また、オプトインに移行したとしても、オプトアウトのための記述はきちんと表記・表示しなければいけません。オプトアウトの方法は分かりやすくなければならず、不要に手間をかけさせるものは認められないのは現行と一緒です。

メールの送信に関して

一般に、広告・宣伝メールを出す場合には大きく三つのケースが考えられます。ひとつは、広告主が自分の管理しているメールリストを使って自社の管理しているメールサーバを使って送信する場合。もうひとつは、広告主が自分の管理しているメールリストを使って、メール送信についてはxSPなどのサービスを利用して送信する場合。そして、広告主は原稿だけを出して、メール配送事業者の持っているメールリストを使って送信する場合。

問題が起きた場合には、基本的にはメールリストを管理している側に責任があると考えられます。ですので、先の最初の2例については広告主の責任が問われ、最後の例ではメール配送事業者の責任が問われます。もっとも、この責任分界点は画一的ではなく、両者の契約内容なども一緒に調査されるのではないでしょうか。

ただし、ここでひとつ注意してください。仮に、広告・宣伝メールを出したことでユーザーからの苦情が数多く上がってきたとします。普通に考えれば、メールの内容がユーザーの意図と一致しないことが原因ですから、その文面から広告主が最初に調査されることになるのが通常かと思われます(相手がはっきりするので、当然ですよね)。いい加減な事業者を選ぶと、広告主に被害が及びます。相手選びは、いままで以上に慎重になるほうがいいでしょう。

今後の情報提供について

会場から出た印象的な質問としては、「オプトインをしてもらえるか」というメールを出すことはできるかということや、「強制合意させたい」というものがありました。「強制合意って、それは本当に“合意”なのだろうかという疑問がある」といったやりとりもありましたが、このあたりについては近々まとめて確認を取りつつインターネット協会の「有害情報対策ポータルサイト -迷惑メール対策編-」で公開していくことを考えています。

Comment(0)