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「高輪ゲートウェイ」とあの「改札機」に見るJR東日本のセンスのなさ

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山手線の新駅が「高輪ゲートウェイ」に決まった。このニュースに「ダサい」や「なんで?」という声も上がっているが、私も同感だ。

決定の経緯を見ると、付近は東海道の宿場町、品川に近く、街道沿いの町として栄えた歴史を持ち27年開業予定のリニア中央新幹線が発着する品川駅や羽田空港に近い立地で、今後も東京の交通の重要拠点になると見込まれ、玄関口を意味する「ゲートウェイ」を盛り込んだ駅名になったという。

なるほど、言葉の意味としては、理屈は通っているが、なぜ「ゲートウェイ」という言葉にしなければならなかったのかというセンスのなさを感じてしまう。

JR東日本のこのセンスのなさに、あの「改札機」を思い浮かべてしまった。2015年に導入されたあの「改札機」は、改札を出るところの視線の先にある表示画面には残高は表示されず、通り過ぎた後の画面に残額が表示されるデザインになっている、あの「改札機」だ。これに違和感に感じている人は少なくないだろう。今回の名称についても、同じ匂いを感じている。

デザインの用語に「アフォーダンス」という言葉がある。Wikipediaには次のような解説がある。

アフォーダンスは、物をどう取り扱ったらよいかについての強い手がかりを示してくれる。例えば、ドアノブがなく平らな金属片が付いたドアは、その金属片を押せばよいことを示している。逆に、引き手のついたタンスは、引けばよいことを示している。これらは、体験に基づいて説明なしで取り扱うことができる。

つまり、あの「改札機」は明らかにアフォーダンスの要件を満たしていない。つまり、改札を通過すると自然と目は出口方向の表示にいくはずだ。そしてそこを見ると、あろう事か「残高は手前」という案内が表示され、後ろを振り向かなければ、残高を確認できないデザインになっている。JR東日本のこのデザイン・センスのなさに、改札を通るたびに、いつもガッカリいやイラッとさせられている

さて、「高輪ゲートウェイ」の話しだが、ここにアフォーダンスを持ち出すのは、少々拡張解釈過ぎるのは承知の上だが、いいたいことは「自然ではない」あるいはそうなるのは仕方がないという必然性を感じないということだ。来るべくしてこないのである。あの「改札機」同様に、そうなることの必然性、あるいは、しっくりとなじむという感覚が与えられない。これが私の感じる違和感だ。「高輪ゲートウェイ」という名称が残念だと言っているのではい。なぜここに「高輪ゲートウェイ」なのかと言うことだ。

山手線の他の駅の名称にカタカナはないし、それぞれの土地の歴史を踏まえた名称であって、長い時間の中で定着してきている。確かに奇をてらうとか、斬新さを求めるのであれば、この名称は大成功かも知れないが、これから土地の歴史の一部となってゆくことを考えれば、少し配慮がないのでは思ってしまう。

kurage60@Twitterさんは、これを機会に駅名を全部変えてはどうかというような投稿をしている。これはなかなかイケている。よほどこのほうが、センスがいいし、デザインの理にかなっている気がする。裏返せば、こういう一貫性のなさが、私の違和感なのだ。

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公共の施設であり、長くその土地に育まれてゆく名称だけに、このような名称になってしまったことは残念でならない。

ところで、今回の名称の公募では約6万4千件、約1万3千種類の応募があり、「高輪」が8398件で1位だったのだそうだ。それにもかかわらず、36件で130位だった「高輪ゲートウェイ」に決めたというのはなぜだろう。公募する意味はあったのだろうか。誰がこの名称に決めたかは知らないが、多くの人たちは、むしろ常識的な感性を持っているようだ。

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