[書籍] これだけ! プレゼンの本質: 無職のぼくでも仕事にとって大切なことが理解できた
こんにちは、最近めっきり主夫が板についてきた松井です。
有閑マダムに憧れますが、性別の壁を超えられそうにありません。
そんなわたくしですが、本日一冊の書籍を購入しました。それがこの本。
一読してビビッときました(古)
プレゼンテーションを戦略的に捉えるという視点、今まで色々なプレゼン本を読んだことがありますがこのような捉え方は見たことがありません。正直、これまでの中途半端な実績など全部捨ててでも新しい価値をつくろうという衝動に駆られています。
本書では何度も何度もコンセプトの重要性について語られています。価値を伝えるのがプレゼンの役割ですが、価値を作るという部分にまで内容が及んでいるのです。
プレゼンというとスタートアップ企業のトップや営業職といった方々のための技術というのがぼくのこれまでの認識でした。
しかし、本書で書かれている内容は組織を運営する上で構成員の共通認識として持っておくことで組織のパフォーマンスを上げることができそうです。
例えばマネージャー職ならば、部下に対してプロジェクトの価値や役割、それぞれのメンバーがやるべきことをまとめ、伝えなければいけません。しかし、そもそものコンセプトが弱ければいかに取り繕ったとしても誰にも受け入れられません。
まかり間違ってプロジェクトが完遂したとしても、それでほんとにいいのでしょうか。価値のないものが完成していったい何があるのか。
まずはコンセプトの構築。本当に価値のあるものなのか、リーダーならば徹底的に考えなければいけないのです。
なんの引っ掛かりもない、ありきたりな価値を、魅力的に表現しようと試行錯誤するのは、石炭を磨いてダイヤモンドにしようとするのに似ています。
引用 - P.44 「前プロセスでの失敗は、後プロセスで取り戻せない」
ところで、プレゼンの力というのはリーダーだけに必要なものでしょうか。確かに、リーダーが正しく価値を作り、伝えることは最も重要な事ですが、現場の力というものも仕事をする上では重要です。
組織のメンバーの誰かが、会社や商品の問題点や別の新しい価値に気づいたとします。
しかし、それが本当に提案するべき価値のあるものか、価値があるとして正しく上に伝えられるか。それによって物事の進み方が全く変わってきそうです。
ボトムアップの提案は放っておけただの不満や愚痴になりかねません。それを防ぐためにはチームの全員が、本書で書かれているような価値の発見と伝え方を知っていることが理想です。
もし、完全に理解できなくとも、そういった視点があることで一人ひとりが意識し、考えるのでコミュニケーションが円滑に行えるようになるのではないでしょうか。ここでも一部を引用します。
プレゼンに関して視点を持っている人は、それらを見お落とさずに拾い集めて選ばれる力を高めていく。逆に、視点がないとそのノウハウに気づかない。
引用 - P.27 「序章 選ばれるプレゼンターへの道」
技術の習得には時間がかかります。いきなり効果を期待することは酷でしょう。しかし、視点を持つことが第一歩につながると著者は強調しています。
プレゼンの本質、つまり価値の創造と伝えるためのフレームワークを知っているか否かで今後の成果が左右されるということです。
こうして、本書を読み進めていくと、単にプレゼンのためのノウハウだけでなく、新しい価値を、もしくは今ある価値を、いかにして作るか、あらゆる可能性の中からいかにして正しく価値を持ったものを選ぶかといった視点がてにはいります。
この点だけでも、伝え方に重点が置かれるほかの書籍よりも圧倒的に読む価値があるとぼくは思います。
ジョブズのプレゼン本など、トップのプレゼンを題材にした本を読むのは良いのですが、どうしても具体例が主体になり、抽象化された概念にたどり着くことができません。そうなると、そうした本から学び取れる人というのは限られてしまいます。
著名人の成功事例は、本書を読み終えてからもう一度読み直すことで一層その深みを感じ取ることができるのではないかと思います。
ということで、ぼくも後でジョブズのプレゼン本を読み直してみます。ええ、世間に流されて買いましたよ、ジョブズの本。別にいいじゃないですか。