なんでもできるゼネラリストを集めると何もできない組織ができあがる
どうもこんばんは、街の灯がとても綺麗ね、と、はるか遠くの都会を見ながら思う夜を過ごしています。
風がおさまったのでブログを書く気が起きたのです、松井です。
企業にとって問題解決能力というのは商売における生命線だと思うのですが、どうもそういった体制になっていない会社が多いように思います。これまで、小から大まで10個位の企業を渡ってきた中で、特に小さい企業でこの傾向が強かったように感じます。
どういうわけかスペシャリストよりもゼネラリストを求める傾向があるのですが、それが仇となり、難易度の高い問題を解決できないでいるのですね。
その問題、誰が解決するの?
では、なんでも屋さんの集団がなぜ問題かということを考えていきたいと思います。話を単純化するために小学生の集団を例にしてみましょう。
とある学校のとあるクラスにおいて、全教科での平均点をあげようとすべての教科を限られた時間で教えていました。しかし、時間制限のせいもあってか国語は平仮名のみ、算数は足し算と引き算まで、社会は室町時代から江戸時代くらいまでしかカバーできませんでした。
さて、このクラスがテストを受けた時に掛け算の問題が出てきたとします。
この問題、誰が解くのでしょう。
はい、誰も解くことができませんね。これでは困ってしまいます。
最低一人はスターが必要
別のクラスの例を見てみましょう。
このクラスでは3人の生徒に1教科ずつ割り当て、それ以外の教科を捨てて集中的に勉強させました。
Aくんは算数で四則演算を、Bくんは国語でひらがな、カタカナ、漢字を、Cさんは社会で室町時代から近代史までをマスターしました。
さて、このクラスで解くことができる問題はどうなるでしょうか。
そうです、一人で対応できる教科はたったの1つずつですが、3人の組織として解ける問題は前に書いたクラスよりも高いレベルになっているのです。
ですから、より難しい問題を解決するためにはスペシャリストを必要なだけ揃えたほうが断然いいということになりますね。
ゼネラリストはどこで役に立つのか
ゼネラリストばかりの集団では何の役にも立たない組織が出来上がるということを書きましたが、ではゼネラリストが完全に不要なのかというとそういうわけでは無いでしょう。
色々な属性の部下を束ねる管理職を全うするならば、幅広い知見も必要となるでしょうね。
ただそれは管理職になった時にでも色々勉強して身に付ければ間に合うんじゃないでしょうか。すべての部下と、とりあえず話が通じるレベルになれれば良いので平社員の間から色々なことを学ぶのはあまりに非効率的だと僕は思うのです。
まとめのようなもの
会社の中で必要な仕事をひと通りできるというのは、会社にとっては便利ですけど高度な問題には対応しきれなくなる恐れがあります。
そして社員にとっても、転職などで自分を売り込む必要がある場面で強みが無い事になります。
面接官に向かって「なんでもできます」なんて言ったところで結果は…
そんなわけで、組織を作る際には1つの能力に秀でた人を適材適所で引っ張ってくるか育て上げるということが必要なのかなと思います。
そのほうが会社にとっても社員にとっても幸せじゃないですかね。