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日本で在宅勤務がちっとも盛り上がらない理由

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夏が待ち遠しいです。

なぜ春を飛ばして夏なのか。それは、花粉という名の悪魔が僕のすべての感覚を奪い去るから。

どうも、松井です。

今日のお話は在宅勤務、またの名をテレワークという働き方についてです。

http://japan.zdnet.com/cio/analysis/35004927/

上記リンク先を見ると外資系企業では4割強、日系企業では2割程度の導入率だそうです。さて、このデータ、どう見ますか?震災の影響もあって日本でも増えてきたなぁという感想もあると思いますが、僕はそうではありません。

日本企業は5割くらい導入しててもいいはず。

そう思うわけです。

ではその理由を軽快なロカビリーをバックにお話していきましょう。あ、ロカビリーの曲は各自で用意してください。

なぜ、日本で在宅勤務が5割を超えてなければいけないかといったら、災害がやたら多いという一点に尽きます。これだけ地震や台風が多く、交通機関に影響が出るような状況でなぜわざわざ通勤しなければいけないのか。従業員の安全は?仕事の進捗への影響は?疑問は尽きません。

もちろん、接客業や工場勤務であれば通勤を避けることはできないでしょう。しかし、オフィスで事務仕事をしているオフィス レディやオフィス ジェントルメェンはどうでしょう。ほとんどの仕事をパソコンで済ませることができるではないですか。

それなのになぜ、在宅勤務、またの名をテレワークが普及しないのかといったらすべての原因は企業の評価制度にあるのではないかと思います。日本の評価制度で在宅勤務を阻害する要因となりそうなものとは

  • 勤務態度による評価
  • 業務分担のあいまいさ

これらが従業員の評価基準として存在している以上、在宅勤務はおろか、企業の国際化も、業務の効率化も進まないんじゃないでしょうか。

まず、勤務態度による評価。これは上司の目に見える場所に部下がいる必要があるので同じ場所に集まらないといけません。在宅勤務だと真剣に勤務しているかどうかまったくわからないのですね。そういったわけで在宅勤務はもっての他ということになるでしょう。

それに、勤務態度の印象というのは個人の感覚に依存します。そういったわけで能力関係なく上司の好みの社員に仕事が割り振られるので、すばらしい能力をもった社員にはたいした仕事も回ってこなく、その能力をいかす機会がありません。効率が悪いですね。

業務分担のあいまいさもかなり悪影響があります。役割が明確でないということは誰が、何を、いつまでに行うかが見えていないということ。何をさせるかが明確でないため仕事の状況は都度確認になります。そうすると、面と向かってじっくり話さないと状況を確認できないため、在宅勤務では難しそうです。

そもそもそんな状況だと進捗確認だけで就業時間が半分つぶれませんか。

それに、役割を明確にできれば仕事を、従業員の適正に合わせて振り分けられるというメリットもあります。何でも引き受けることがいいことだというのも理解できますが、まず結果を求めるならば適材適所できっちりと仕事を振り分けたほうがよさそうですね。というか、企業の成果を個人に依存してていいのかという疑問もわいてきます。

これら2つの問題を解決できれば在宅勤務も、企業の国際化も、成果主義の導入もできるんじゃないかと思う次第です。

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