不満は依存から 〜iPhoneのキャリア拡大に思うこと
みなさんこんにちは。そろそろ乾燥の季節がやってまいりました。口笛で音程が取れなくなるほど唇の渇きが激しい松井です。
iPhoneがついにソフトバンク以外のキャリアから出ることになりました。魅力的なキャンペーンもあってauに乗り換えようか、僕も悩んでいました。
しかし、その悩みも落ち着いて、結局キャリアの乗り換えどころか、今もっているiPhone 4を使い続けることにしました。
そこで、その過程で思ったことをお話ししようと思います。これからiPhoneを購入する方の参考になればと思います。
まず結論からいうと、僕の不満の元はiPhoneへの過度な依存が原因だったと言えます。動きは機敏でインターフェースのスマートさ、あらゆる性能のバランスなどとにかく素敵すぎるiPhone。そんなiPhoneを片時も離さず、常に手の上で動かしていました。
そのような状態であるからちょっとした通信の不安定さにも神経を尖らせていたのです。
そんな状況を変えたのは幸運にも(?)iPhoneを修理に出す必要があり、強制的に数日手放すことになったことがきっかけでした。
その間僕は、サブ用に購入したXperia Rayを使用しました。もちろん回線はdocomoです。電波だけでいえばiPhoneよりもいいはずですが不満は別のところにありました。
Androidが使いづらい。
これはあくまでも個人的な感覚ですが、とにかく操作が意図した通りにいかないのです。なるほど、電波がよかろうとも基本的な操作性がしっくりこなければストレスはたまるのですね。
ここで気づいたこと。
iPhoneにスキがないため不満が電波に集中していたのだ。
iPhoneそのものにはまったく不満がなく、ストレスの元はいつでも通信が繋がらないことでした。そのためiPhoneに対する不満の全てがソフトバンクの回線であるという構図が出来上がったのです。
ただし、docomoのつながりやすさに比べればソフトバンクが見劣りするのは事実としてあると思います。しかし、それでも現状の不満に対して寛容になり、許容できるようになったのは次のことに気づいたからです。
僕はiPhoneに依存しすぎていた。
電車に乗っていても、昼ご飯を食べていても、いつもiPhoneを眺めていました。TwitterやFacebookに投稿したり、ブログやニュースをチェックしたり。これらのことをあまりにもストレスなく行えるため、いつしかその行動が当たり前になっていました。
そして、iPhoneを手放し、モバイル端末の使用頻度を強制的に減らされたときに気づいたことがあります。それは、思考がiPhoneと自分という狭い範囲に縛られてしまうことでした。
iPhoneを持たない生活の中、僕は電車では本を読んだり、妄想にふけったり、思いついたアイデアを書き出すようにしました。そうすると、驚くほど思考の幅が広がりました。
確かにiPhoneは優れた情報機器です。その先にあるネットワークには無数の情報やコミュニケーションが広がっています。しかし、あまりにもそこに依存した結果、常に情報がフローし続け、自分の頭で練り上げ、アウトプットするといったっことが疎かになっていました。
常に迫ってくる情報を処理し続けることで精神が疲弊し、新しいことを考える余裕が無くなっていたのですね。そのことに気づいたため、あえて距離をおき、インプット、思考、アウトプットのバランスを適切な状態にしようと考えたのです。
このようにしてiPhoneの依存から開放された今、iPhoneが手元に戻ってからも不満に感じることが少なくなりました。いまでも、電波の状態が良くないときは思考を巡らせたり、頭を空っぽにしてリラックスするようにしています。
これでめでたく、ソフトバンクに対する継続的な不満から開放されたのです。
僕が今懸念していることは、ソフトバンクの電波に対する不満だけをきっかけにauに移行した人が、別の不満に悩まされることです。au回線のデメリットについては方々で言及されているのでここではあえて触れません。auのデメリットに注意を払わず、移行後にやっぱりソフトバンクのほうがよかったという人もそれなりに出てくるのではないかなという気がしています。
何事にもメリット、デメリットがあります。ソフトバンクであろうとauであろうと回線に依存してしまうと必ず何かの不満を抱え続けることになるでしょう。
不満を解消する唯一の方法は、自分が主体となって、生活や仕事のスタイルをトータルでデザインし、最適な方法を選択することではないでしょうか。
P.S.
そういえば、金銭的な余裕のある人にはSIMフリーのiPhoneを日本通信の回線で使うというオプションがありますね。どんな不満にも何がしかの解決方法が用意されているなんて、いい世の中ですねぇ。