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商社マンの営業として33年間(うち海外生活21年間)、国内外で様々な体験をした。更に、アイデアマラソンのノートには、思いつきを書き続けて27年間、読者の参考になるエピソードや体験がたくさんある。今まで3年半、ITmediaのビジネスコラム「樋口健夫の笑うアイデア動かす発想」で毎週コラムを書き続けてきたが、私の体験や発想をさらに広く提供することが読者の参考になるはずと思い、ブログを開設することにした。一読されれば「読むワクチン」として、効果があるだろう。

海外旅行・出張危険回避講座 (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その8 ハイリスクエリア 空港での置き引き百景

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海外旅行・出張危険回避講座
(一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ)  その8 ハイリスクエリア 空港での置き引き百景

1 ロビーのベンチにて
 日本でも、海外でも、空港には私はいつも早めに到着して、早めにチェックインすることにしている。
 空港に出発時間の4時間ほど前に到着して、チェックインの始まるのが3時間前ということで、ロビーに座っていたら、眠くなってきた。自分のショルダーバッグを足下の右に置いて寝てしまう。これが危ない。
 目が覚めると、バッグは消えてしまっていた。もうこれは、一番シンプルな置き引きの被害のパターンである。
盗む方法は、犯人が隣に座わり、再び立ち上がる時に、持ち逃げする。ショルダーバッグは、紐を足に潜らせて置くことだ。アタッシュケースは、両足の間に置くことだ。
空港のキャリーに荷物を載せる時には、ショルダーバッグは、後ろの金属カゴに入れるが、その時には、片側のショルダーストラップを外して、金棒のすき間を通して、そのまま持ちされないようにしてしまうことだ。
日本の100円ショップで売っている自転車用のナンバー錠付きチェインロック、ワイヤロックでキャリーに固定すると効果は大きい。


 

2 二人組の置き引き犯行
 空港や駅のベンチで、バッグを左の席に置いて、一人座っていると、目の前を左から右に歩いて通り過ぎた男が、右側1メートルほどのところで、小銭を数枚落とす。
自然、目は右側下の落ちたコインに向き、コインを拾ってあげたり、コインがある場所を教えてあげている間に、左側のバッグをもう一人がさっと盗むという「コイン落とし」という手口だ。
これの変形は、右側から座っているあなたに何か尋ねている間に、左から盗むという方法もある。荷物は、横に置かない。もちろん後ろに置いたら一瞬にして消滅。

 

3 空港のエアラインやマネーチェンジャーのカウンター
 あなたが空港のエアラインのカウンターやマネーチェンジャーで、何人か並んでいる時に、アタッシュケースを右側下の床に置いていると、後ろに並んだ男が、さっと持ち逃げしてしまう手口。これはホテルのチェックインの順番待ちでも良く起こる犯行だ。防ぐには、体の前の下に置くか、両足の間に挟んで置くことが常識だ。
 すごいのは、財布やパスポート入れのポーチをカウンターの右側に置いて、カウンターの女性と相談していると、突然右側から男が体をカウンターに乗り出して、
「すみません、トイレはどこにありますか」などと、カウンターの女性に急いで尋ねる。女性が「あっちです」と指さして言うと、「ありがとう」と言って、去っていく。同時に、財布やポーチをかっさらうという手口である。ヨーロッパでは、これの専門犯がいるという。

 

4 空港のトイレ
 空港のトイレの個室に入り、上着を脱いで、扉に付いているフックに引っかけて、用事を済ませていると、トイレの扉の上から、フックの服を手で釣り上げて逃げていくという犯行だ。あなたは、ズボンを下ろしているので、追いかけられない。アメリカでよく起こっている「上着釣りあげ」という犯行だ。
 小さなバッグを、トイレの下から抜き取る犯行もある。米国のトイレなら、下がかなり高く開いているので、カバンが丸見えということもある。靴を脱いで足を載せておいたり、カバンのハンドルに足を通しておくくらいの用心が必要。

 

5 数名で取り囲んでひったくる
 数十年前に、誰もいない廊下や、駐車場との渡り,エレベーターなどで、4、5名に突然取り囲まれて、荷物をひったくられるという強引な犯行も、ロンドンヒースローで起こっていた。

 

ポイント

(1)荷物は、常に首に通す、足を通す、空港のキャリーの鉄のメッシュに通すなどの工夫が必要。
(2)犯人に、やる気を起こさせる荷物の置き方は、しない。

(3)自転車用100円ショップのチェイン錠などが、犯人の戦意喪失に良い。

(4)財布は、カウンターで出しても、必ずいちいちポケットにしまう。

(5)空港のロビーでは眠らない (駅でも寝ない)

 

 

アイデアマラソンの一口知識

会議などで、アイデアを求められても、急には考えられないのが普通です。会社では、会議などで、人の発想力を量っています。

発想は、人によりますが、考えて、考えて、考えつくしたものを、たくさん書き留めてこそ、素晴らしい発想に巡り合えるのです。

その場だけでの瞬発的な発想にベストを求めてはいけないと考えています。ところが、思考に思考を重ねて、さまざまなものを書き留めていると、この瞬発の思考の力が次第に付いてくるのです。

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「仕事ができる人のノート術」(東洋経済新報社)

 

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