オルタナティブ・ブログ > 読むBizワクチン ~一読すれば身に付く体験、防げる危険~ >

商社マンの営業として33年間(うち海外生活21年間)、国内外で様々な体験をした。更に、アイデアマラソンのノートには、思いつきを書き続けて27年間、読者の参考になるエピソードや体験がたくさんある。今まで3年半、ITmediaのビジネスコラム「樋口健夫の笑うアイデア動かす発想」で毎週コラムを書き続けてきたが、私の体験や発想をさらに広く提供することが読者の参考になるはずと思い、ブログを開設することにした。一読されれば「読むワクチン」として、効果があるだろう。

海外旅行・出張危険回避講座 (一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ) その10 ハイリスクエリア 空港から町へ 鉄道利用

»

海外旅行・出張危険回避講座
(一読さえすればリスクは最小、そしてあなたは、海外旅行のプロ)  その10 ハイリスクエリア  空港から町へ 鉄道利用

海外の国際空港に到着して、お迎えがあるグループツアーや現地の迎えが手配されている身分なら別として、一人で出張したり、旅行する場合、到着した空港からホテルへ、あるいは町へ行くのは、かなり深刻な問題だ。雲助タクシーとチップを考えると憂鬱になる。


 バンコクの古い空港時代は、昔は、白タクを避けて空港指定の乗り合いタクシーで、びっしりと乗っている乗客を降ろす為に、色々ホテルを回って、自分のホテルまで到着していたが、これもすごく憂鬱だった。
夕方、到着して、他の同乗客のホテルをたくさん回って、自分のホテルに到着するとぐったりしていた。当時の車は、エアコンが不十分だったから、思い出しても暑かった。

 その後、バンコクの旧空港では、空港リムジンタクシーになり、結構高くても、冷房も効いていて、運転手のマナーも良くなり、安全になった。バンコクの場合は、空港からホテルまでは、空港リムジン、ホテルからは、普通のメータータクシーを使うことにしていた。数千円のタクシー代は、バンコク訪問の必須だった。

 ところが、バンコクも現在の新しい空港になって仰天した。空港から新都市交通のピッカピカの電車で町のセンターのパイヤタイまで一直線に向かえる。それも驚くほどの安さで、100円にもならないのではないか。 ただ、そこからはBTSか町のタクシーに乗る必要があるが、バンコクの空港アクセスは最高に良くなった。


 海外旅行で、空港から都市の中心までの交通の便は、出発前に調べておくことが必要だ。数百回の海外出張と旅行で、空港から、都市の中央までのアクセスの仕方は、世界中違っているが、私の考え方は、観光旅行の時は、タクシーをできるだけ使わないと決めていた。できれば電車を、できればバスを使って行くのが私の方針だ。ただ、夜や雨の日、真冬に初めて訪問する時は例外としていた。

 空港から電車に乗る場合が一番安いが、注意点は、いくつかある。


 

(1) 車内にて

 電車では、網棚にカバンを置いてはいけない。置いてうとうとすると、網棚のカバンは瞬間に消滅する。日本人旅行者であるあなたは、空港のロビーからずっと狙われている可能性がある。専属になって尾行してきている「日本人観光客専門置き引き犯罪者」が、隣の席に座っている可能性を考えることだ。日本人は多額の現金を持ち、デジカメなども入っている。クレジットカードの暗証番号も、誕生日にしている甘ちゃんが多く。パスポートから、暗証番号を割り出せる。その日本人パスポートも闇ルートでは高額で売れる。一粒で3度も美味しいのが日本人のバッグだ。それに日本人は電車でもバスでも座ったら、寝ないと損とばかり寝る。日本人のように、こんなに無防備に、幸福そうに、安心しきって寝る国民は他にいない。

大きなスーツケースであっても、離れたデッキに置くことは危険だ。せまくても、自分の席にはめ込む。大きなスーツケースであっても、網棚に置くことだ。そんな場合にも、網棚とスーツケースを、100均で売っているチェイン式の自転車ナンバーロックでどこかに固定してしまう。デッキに置く場合は、必ずワイヤかチェインでロックすること。

 

(2) 都市の中心のターミナル駅
 鉄道の中央駅は、「空港、駅、ホテル、裏通り、公園」という海外ハイリスク・セットの2番目に危険な場所だということ。駅の待合室は、犯行準備完了者が待つから「犯行待合室」と考えることだ。
 大きな荷物やカバン類をいくつか持って、不必要に駅の待合室で休んではいけない。椅子の背にハンドバッグを掛けて、食べ物を注文に行くと、さっと置き引きされてしまう。その時間は数秒しかかからない。

(3) 乗り換え
 パリのシャルルドゴールから、北駅か、東駅まで鉄道に乗り、そこから地下鉄に乗り換えて、へたった。エスカレーターが無くて、階段、階段、また階段。大きな荷物を幾つも持って、階段を上り下りするだけで、体力と膝の軟骨をすり減らしてしまった。

(4) 犬の糞
 フランスで通りをあるく時は、犬糞に注意。駅からホテルまで、たいして長くない距離だが、カバンを引っ張っていて、スーツケースのローラーで犬糞を踏んだ。カバンを捨てたくなるほどの悲しい薫りの旅情を味わった。
 犬糞を2度踏み、1度スーツケースで引っかけ、日本の道路でたまに犬糞を見ると、フランスを思い出す。

ポイント
(1) 初めて訪問する国は、空港からは一番安全な方法を選ぶのがよい。空港の案内で聞いてみること。夜間、真冬、雪景色、雨の中も同じ。
(2) 電車もバスも、寝ない。カバンは網棚はおろか、横の床にも置かない。首を通して、膝の上に置くか、足の間、足の下、せめて足の前に置き、靴を脱いでカバンを抑える。
(3) スーツケースを、電車でデッキに置いてくるのは、自殺行為。鎖でがちがちなら別だが、狭くても、自分の席の前に突っ込んでおく。
(4) ターミナル駅は、ハイリスク。荷物を持って、不必要、不用意に休まない。ハンドバッグをテーブルに置いて、料理の注文に行かない。

アイデアマラソン一口メモ

従来の哲学の基礎最小概念は、考えることだった。アイデアマラソン哲学では、「考えて書くこと」「思いついたら即書くこと」を知的活動の最小単位としている。ノートでも、手帳でも、携帯でも、パソコンでも構わない。考えても書き留めておかないと、単純に忘れるからだ。せっかく思いついた素晴らしい発想も、書き留めてこそ、あなたのものになる。

カバー-1.jpg

アイデアマラソンでもっとも分かりやすい最新本↓ ぜひともご一読ください。

「仕事ができる人のノート術」(東洋経済新報社)

Comment(0)