フラッシュの技術進歩によりSSDは今後どこまで大容量、低価格化するのか

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海の日を含めた3連休もあっという間に終わってしまいました。という私は何をしていたかというと、海にもちょこっと行きました。また、アマゾンプライムで昔の映画やドラマをダラダラと見てしまいました。貞子シリーズ、美味しんぼ、孤独のグルメなど、まだ全部見たわけではないですが、昔を懐かしんでいます。

今日はフラッシュの技術が高まることで、如何に世の中に浸透していくのか?という話をします。

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フラッシュSSD

Flash SSD(Solid State Drive)は、半導体メモリの一種であるフラッシュメモリを用いた外部記憶装置の一種です。フラッシュメモリは電荷蓄積型のEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)です。EEPROMはデータのread/write可能でかつ、「不揮発性」という電源を切っても内容が消えない性質を持っています。半導体開発の最前線では電荷蓄積型のメモリについては、もう余り大きな進歩は期待できないといわれている状態です。しかし、フラッシュメモリを超えるべく物質の相変化等を利用した「PCM」、「ReRAM」、「STT-MRAM」などが開発、発表されています。また、使用物質や動作機構の詳細が発表されていませんが、既に128Gbitの容量をもつチップが発表されている3D Xpointなども、次世代フラッシュメモリと呼ぶべき存在です。

現行の電荷蓄積型メモリは、データを記憶する「セル」の配置や配線の違いでNANDO型とNOR型に分類されます。さらに、一つのセルに何ビットの情報を記憶できるかでSLC(Single Level Cell)、MLC(Multi Level Cell)、TLC(Triple Level Cell)に分類することが可能です。一つのセルにSLCでは1bitの情報が、MLCでは2bitの情報が、TLCでは3bitの情報が保持されます。容量密度の点や製造コスト改善の面でもNAND型のTLCが有利とされています。TLCは、現在最もよく使われているMLCに比べて書き換え寿命が短いというデメリットがありますが、そういった問題の少ないSLCでキャッシュ領域を用意し、ある程度データが溜まってからTLC領域に書きこめば、TLCへの書き込み回数を減らし、寿命を延ばすことが可能です。これは、コントローラと呼ばれるチップが担当している機能です。

フラッシュSSDの性能向上は、このようなキャッシュ領域のコントロール、3Gbit/秒の転送速度を持つSTA2、6Gbit/秒の転送速度を持つSTA3、あるいはデータセンタで良く用いられるSAS(Serial Attached SCSI)への対応などを含めて、コントロールチップの改善によってもたらされています。比較的安価な製品には安価なコントロールチップが、高価な製品には高価なコントロールチップが用いられています。

フラッシュSSDの需要の増大

2015年第4四半期に発売されたラップトップPCの21%にフラッシュSSDが搭載されています。この割合は、2017年には2倍の約40%になると予測されています。現在データセンタでは、フラッシュSSDとHDDを組み合わせて用いる「ハイブリッドアレイ」が主流ですが、フラッシュアレイの容量効率はHDDの4倍以上です。また、1秒間にどれだけデータを読み書きできるかの指標であるIOPSは、HDDでは100~300程度にあるのに対してSSDでは10,000~20,000、PCIe接続に対応したPCIe SSDでは100,000~1,000,000に達します。IOPSはストレージネットワークのサービス品質に直結し、特に仮想化サーバーなどアクセスの集中が予想されるシステムでは、フラッシュSSDのほうが非常に有利です。容量あたりの単価は、現在ではSSDはHDDの6倍~7倍ですが、2016年中にSAS接続のフラッシュSSDの単価はSAS接続のHDDに追いつくとされています。そのため、次世代データセンタでは「オールフラッシュアレイ」が採用され、PC市場でもサーバー市場でもフラッシュSSDの需要はさらに増加していくでしょう。

フラッシュSSDの大容量化と低価格化

2016年のFlash Memory Summitでは、SAS接続ですが60TBのフラッシュSSDが発表され、近々100TBのフラッシュSSDの発表も予定されています。数十TBの製品は、発売時期も未定ですが、8TBのフラッシュSSDは既に出荷されています。今年は数TBのフラッシュSSDが多数発表され、2020年までには数十TB、もしくは百TBまで大容量化が進んでいくでしょう。また、フラッシュSSDは大容量になるほど転送速度が向上する傾向がありますので、大容量化に伴い転送速度もさらに向上すると考えられています。

2016年夏の時点でSATA接続の500GBが約15,000円で、フラッシュSSDの容量単価は、HDDの6倍~7倍です。今後HDDの容量単価が変化しなければ、2020年代前半には逆転するといわれています。容量単価が6分の1ですから、3TBのフラッシュSSDが15,000円になる計算です。また、低価格化は進み、2020年代前半には数十TByteのフラッシュSSDが現在の5分の1から6分の1の価格になると予想されます。

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