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地域2.0と地域活性化(4) --YouTubeやニコニコ動画じゃだめなのか?

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地域2.0をテーマにこれまで、地域SNS、地域Twitterそして地域ブログに関する記事を書いてきました。Web2.0時代は、SNSやブログ等のテキストが中心のツールだけでなく、YouTubeやニコニコ動画等で当たり前のように動画を投稿し共有する時代となりました。

地域自治体等が運営するサイトを見ると、まだまだ動画コンテンツの活用が少ないようにも見えます。今回はYouTubeやニコニコ動画等による動画コンテンツの活用の可能性について少しまとめてみたいと思います。

 
自治体のYouTubeの活用

今年の130日、会津若松市の公式サイトの「いにし映像博物館」にYouTube経由で記録映像を公開しました。96日現在の第一回のアクセス数は5,600を越えています。現在は第八回(828公開が最新)まで記録映像を公開しています。一つの動画コンテンツで5,000以上のアクセス数を超えるのは、通常の自治体のサイトではなかなか難しいでしょう。

その他の自治体の活用状況を見てみるとどうでしょうか? 私が把握する限りは、会津若松市以外はYouTubeやニコニコ動画等を活用する事例は見つかりませんでした。自治体がYouTubeやニコニコ動画経由で動画コンテンツを配信していくのは、仮に無料で投稿できるとしても抵抗があるのかもしれません。

 

地域コンテンツ政策の課題

2007619日、総務省の四国総合通信局は、「地域コンテンツの流通促進に関する調査研究結果の報告」を発表しました。その中の報告書を読むと、自治体の現状の課題認識として、

コンテンツ政策は、情報政策、文化政策、観光政策、産業政策、広報政策に横断的に関わる情報、ツール、人材についての包括的な視点が必要不可欠

と述べられています。
つまり、動画も含めてコンテンツを部局横断的かつ戦略的に発信していく体制が十分ではないと考えることができるでしょう。

 

地域動画コンテンツ配信のあり方とは?

これまで自治体では、実証実験等も含めて様々な動画コンテンツ配信を実施してきました。自治体によっては、大規模なコンテンツ配信サーバーをたてて配信しているケースもあります。

YouTubeやニコニコ動画が普及する中において、YouTubeを活用して企業がプロモーションとして活用し、民主党の小沢一郎代表もニコニコ動画に演説し、大きな反響を呼びました。

多くの自治体は予算編成が大変で、継続して予算を確保してくのも容易ではありません。であれば、無料動画投稿サービスのYouTubeやニコニコ動画等を活用して、自治体の眠っている地域動画コンテンツをYouTube等で配信し、地域のPRに活用していくという選択肢もあるのではないかと考えています。

 

■関連サイト

地域2.0と地域活性化(1) --地域SNSは普及していくのか? (2007.9.2)

地域2.0と地域活性化(2) --地域Twitterの可能性は? (2007.9.4)

地域2.0と地域活性化(3) --地域ブログマーケティング (2007.9.5)

地域2.0と地域活性化(4) --YouTubeやニコニコ動画じゃだめなのか? (2007.9.6)

地域2.0と地域活性化(5) --ブログポータルは成功したのか? (2007.9.17)


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