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Google中国問題で、あらためてブリンの生い立ちを知りたくなった

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 Googleが、人権活動家へのサイバー攻撃がらみで中国から撤退するかもという話が国際問題に発展しています。まだ決まったわけではないとGoogleは言っていますが、中国政府が妥協するとも思えず、このままいけば撤退になりそうです。

 携帯ビジネスにも手を広げているGoogleにとってこんなおいしい市場を捨てるのは苦渋の決断です。Googleは利益を追求する企業の1つなので、もちろん「Don't Be Evil」というモットーを守るためだけにそうするわけではないでしょうけれども。

 Wall Street Journalの1月14日付のコラム(リンク先を全部読むには登録が必要)によると、中国でのサイバー攻撃とそれに対するGoogleの姿勢を示すブログを公開するに当たり、エリック・シュミットCEO、ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリンのトップ3人は激論をたたかわせたようです。冷静なビジネスマンのシュミットは、このままオープン化をめざしつつ中国でのビジネスを続ける方がいいとし、ブリンはもう十分だ、検索結果を検閲することをこれ以上正当化できないと言って対立したそうです。

 ブリンは6歳までソビエト連邦(当時)で育ったユダヤ人で、父親はソビエト共産党の差別によって宇宙飛行士の夢を捨てざるを得なかった数学者。こうした生い立ちが、今回の決断の背景にあるのでしょう。

 と、いうわけで、そうだ、そのあたりが詳しいらしいジョン・バレット著の「The Search」か、デビッド・バイス他著の「The Google Story」のKindle版を買おうではないか、と思ったのですが、両方ともKindle版は出ていませんでした。こういうコンテンツこそ電子書籍にしてほしいのに。

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