IoTはモノ支配論理かサービス支配論理か、ビルゲーツが瞬時に理解し、ステイーブ・ジョブズが20年かけて理解したもの
ジョブズさんの会社アップルは何時も「プロダクト優先企業であり、プラットフォーム(上のサービス)は重視されていなかった・・・」 (ニューヨークタイムス紙)
一方ビルゲーツさんは瞬時にプラットフォームの重要性に気が付いた・・・(だからネットスケープに負けなかったんだぁあああぁ・・)
Jobs was always a product first, platform second kind of guy
へぇえええぇ、そうなんだああ てことは日本企業でもやれるってこと?
<出所 ビジネスインサイダー >
現在、米国で注目されているIoT書籍に「Strategy Rules」があります。米国MITの先生が約30年をかけて経営研究した成果です。
一言で言えばモノに価値を置く「モノ支配論理」(プロダクト・ファーストカンパニー)からソフトウエアがネット上で作り出す「サービス支配論理」(プラットフォーム・ファーストカンパニー)への移行の話です。「サービス支配論理」(プラットフォーム・ファーストカンパニー)に基づくOSプラットフォーム論やエコシステムの成熟論をシリコンバレーの経営者の三人(マイクロソフトのビル・ゲーツ、インテルのアンディ・グローブ、アップルのステイーブ・ジョブズ)がどれだけ早く気づき、実行したかと言った経営戦略論の書籍です。ビジネスウイーク紙のトップ10に入る名著です。(実は筆者もこの週末、必死で読んでいました。早晩、日本語版は出るでしょうからお楽しみに)
■ アップルもマイクロソフトもインテルも世界を変えようと思った
アップルもマイクロソフトもインテルもインターネットとパソコンを含むスマート機器で世界を変革しようと思っていました。そして三人とも新しいインターネットの方向は「モノ支配論理からサービス支配論理への移行」(プロダクト・ファーストカンパニーからプラットフォーム・ファーストカンパニーへの移行)だと気が付きます。しかし本書は三人の気がつくまでの期間に相当の時差があると言うのが主張です。
ビルゲーツ氏はMS/DOS開発の時点で即理解し、アンデイグローブ氏は10年かけて理解し、スティーブ・ジョブズさんは確信を持つのに20年もかかりました。だからWindows95リリース時のブラウザーのネットスケープの登場(1995年)にもWinddows95とエクスプローラーの開発を持って冷静に対処できました。またWinddows95の上に第三者開発のアプリを載せるのにも熱心でした。
一方インテルは少し遅れてインテルインサイドを言いだしました。またジョブズ氏は2007年のiPhone登場時からアップストアの開設までかかりました。そもそもジョブズ氏はアップストアの開設に反対であり、iPhoneアプリを「ハッキングだ」と怒った過去があります。(これは有名な話しです)それをアップルの役員が皆で「プラットフォームの時代が来た。サービス支配論理だ」と説得しました。アップルは長い間プロダクトファーストカンパニー「モノ支配論理の企業」だったのです。
■ グーグル、フェイスブック、アマゾン、アリババなど
本書の著者はその三人に続くインターネット成功企業は例外なく最初から「サービスファーストカンパニーを目指した」と書いています。
Strategy Rules: Five Timeless Lessons from Bill Gates, Andy Grove, and Steve Jobs
尚、サービス支配論理に関しては、以下参照
サービス支配論理(サービスドミナントロジック)Stephen L. Vargo & Robert F. Lusch
サービス・ドミナント・ロジック:先進企業事例に見る「価値づくり」の世界観
プラットフォームカンパニーに関しては下記参照
ウィキノミクス
★★ Bill Gates, Andy Grove and Steve Jobs: The Strategies They Shared
★★ The one thing Bill Gates understood immediately but Steve Jobs took 20 years to realize