中村昭典の、気ままな数値解析:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 中村昭典の、気ままな数値解析

○人、○%、○億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

 ここ数ヶ月、家電店の店頭やWebの新製品情報を眺めては、どれがいいかなぁと物色を続けているミニノートPC。新製品が出れば出るほど、迷いが増しているというのが正直なところです。私のことはさておき。PC市場をミニノートが牽引している現状を見るにつけ、ちょっと気になっていることがあります。少し前の調査になりますが、価格.comが行った「ミニノートPC徹底調査」を紹介しておきましょう。

●ミニノートPCの所有率

  • 090531pc

ミニノートの所有率がすでにPCユーザーの1/4に達しているというのは、私が思った以上に高い普及率です。ただ価格.com利用者という調査対象を考えると、頷ける数値なのかもしれません。

●ミニノートPC使用者の年齢構成

  • 090531pc_2

●ミニノートPCの使用場所

  • 090531pc_3

私が注目したのは、この2つの項目。年齢別では40歳代が38.7%で最多というのは意外でした。40歳以上で集計すると過半数の【58.6%】となり、50歳以上でもほぼ20%となっています。また使用場所を見てみると、自宅がダントツの最多で72.8%となっており、自宅外での利用者はホテルなどの宿泊施設で45%が最多と、半数以下にとどまっています。この2項目を合わせて考えると、

 40歳以上の方が自宅でミニノートPCを使っている

というのがボリュームゾーン、ということになります。今回の調査には、メインPCなのかセカンドPCなのかといった点が調査項目にありませんので、ミニノートの使い方のウエイトを正しく把握することはできません。また使用場所の調査は重複回答ですから、自宅だけで使っている人が主流、とは言い切れません。さらに自宅使いでも、メインPCは書斎にあり、ミニノートはベッドサイドやリビングで使うといった人もいるでしょう。

 しかしながら、「若いビジネスパースンが、外出先で割り切った使い方をするためのセカンドPCとしてミニノートを購入する」のがメイン、というのが私の先入観でしたので、この結果は大変意外でした。

 ネット利用などに特化すればともかく、自宅のメインPCとして多種多様な用途に使うには、ミニノートの性能はさすがに非力だと感じます。特に40歳以上になると、老眼の影響も出始めますので、小さい画面の長時間利用は負担が増してきます。もし、低価格だからという理由でメインPCとして購入されている40代以上の方が相当数いるとしたら、いろんな面で不満・不都合が出てくるのではないかと、心配になってきます。
まぁ、余計なお世話なんですけど。

 ::: ::: :::

 私はこれまでのエントリーで、ミニノートに求めるものを備忘録的に書き留めてきました。

  ・私が未だにミニノート購入に踏み切れない理由
  ・ミニノートはミニである、という原点

 店頭で確認すればわかりますが、現時点でミニノートの主流は、atom搭載、1Gメモリ、10インチ液晶で5万円前後といったところでしょうか。それに対して、「40歳後半に突入した私には画面が小さすぎる」「デザイン的に安っぽい」などと、わがままに不満を書きつつも、それを払拭するような製品が出始めていることも紹介してきました。

 つまり、市場の中でミニノートPCが躍進する中で、標準仕様的製品をコアにして、周辺にどんどん広がりを見せているわけです。一部の台湾メーカーが短期間で築いた市場に、今では米系PCベンダー、そして日本の大手PCメーカーがこぞって参入。市場は確実に変わってきています。この1年半足らずの短期間にミニノートが作った「低価格」「実用的」という流れは、大衆向けノートPCの市場全体を変えていくのかもしれない、そんな予感(期待?)すらしています。こんなこと考えてるから、いつになっても購入に踏み切れないのかもしれませんが。。。

中村昭典

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コメント
しょうたく 2009/06/01 15:32

40代のお父さんが自宅で使うパソコンを買うに当たって、用意できる予算が台湾メーカーの5万円ノートだったって事なんでしょうね。使いやすさは二の次だったと思います。

なかむら 2009/06/01 18:39

しょうたくさん、早速のコメントありがとうございます。
 
やっぱりそーゆーことになりますかね。今まで手が届かなかったのに、ミニノートの出現でお父さんにもPCが手に入って良かった〜と考えるべきなのかな。実物を見ないで通販で買って、届いたら画面が小さくて悲しかった〜みたいなことにならないことを祈りましょう。

ミストラル 2009/06/02 18:47

携帯性やスペックからいって、ネットブックはPC用辞書ソフトをインストールして、カスタマイズ性の高い電子辞書兼ビューアーとして使うのに最適だと思っていたのですが、実際に買ったのは、PCと連携可能でテキストビューアー付きの電子辞書でした。辞書コンテンツの質と量、検索等の機能、携帯性、バッテリーの持続時間などを考えると専用機には勝てません。メールやWeb閲覧用のノートPCとして使うなら、2~3年前のB5サイズ程度の型落ちモデルの方が使い勝手がいいですし、ネットブックって、使用目的をはっきりさせて割り切って使う覚悟がないと、しばらく遊んだあと、部屋の片隅でほこりをかぶることになる可能性が大きいと思います。

なかむら 2009/06/03 13:19

ミストラルさん、実感あふれるコメントありがとうございます。
 
なるほど、そーゆー使い方でミニノートを検討されていたんですか。確かにそれもアリですね。
専用機で生き残っているものは、ちゃんと生き残る理由というのがあるんですよね。我が家にも電子辞書がありますが、電池が長持ちするのに驚きました。レスポンスの早さからしても、専用機はさすがに速いですよね。「あれもこれもできる」というのは「あれもこれもできない」ということだという真理を突いている例だと思います。


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プロフィール

中村昭典

中村昭典

元リクルート・就職情報誌編集長。現在は大学でキャリア支援領域の教育研究者。
「一人でも多くの人に、働く楽しさを伝える」をテーマに、いろいろ試行錯誤する日々です。
趣味は海山畑で食材を調達すること、カフェで一人ボーっとしながら人間観察すること

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