中村昭典の、気ままな数値解析:ITmediaオルタナティブ・ブログ (RSS) 中村昭典の、気ままな数値解析

○人、○%、○億円…メディアにあふれる「数値」から、世の中のことをちょっと考えてみましょう

 シマンテック社が行った、子どものネット利用のあり方に対する調査結果が発表されています。

  •  「オンラインで子どもたちを保護するのは誰の責任だと思いますか」と各国の親に聞いたところ、「親」と答えたのは全体では90%だったが、日本は79%で、12カ国のうち最少。欧米各国は90%以上が「親」と答えた。
  •  「子ども」と答えたユーザーは日本では40%になり、最多に。次いでインド(36%)、スウェーデン(22%)、ブラジル(21%)となっており、日本の高さが目立つ。

 この結果の捉え方は人それぞれでしょう。でも、もしこれを、「日本の親は子どもの自主性を尊重している」「欧米人は自由だと言いながら過保護過ぎるんじゃないか」と考える方がいらっしゃったら、次の結果をよくご覧ください。

  • 「オンラインで安全な習慣を行うよう子どもに話をしたことがある」という日本の親は【22%】で最少。日本の次に少ないドイツでも68%と大きな差があり、ここでも日本が目立っている。

 私が一番驚いたのはこの結果です。ネット上のリスクから子どもたちを保護するのが、仮に親の責任ではないとしても、ではそのリスクを子どもたちに教えるというのは、親の責任ではないでしょうか。もちろん学校をはじめとする社会の仕組みの中で、それを教えていく責任や必要性は否定しません。しかし。今や小学校低学年、いやもっと幼い頃からネットを使う時代です。そのほとんどが自宅であり、外出先であったりするはずです。これを学校の責任というのは、さすがに横暴だと思います。

 誰の責任という前に、そのリスクから子どもを守ってやるために、最低限親としてやらなければならないことがあるのではないでしょうか。もしすべて子ども任せ、いや学校任せというのなら、それは交通ルールもまったく教えずに外に遊びに行かせるようなものではないでしょうか。

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 今の時代、親は子どものやることに口出し、手出しをし過ぎだという意見があります。だから子どもが考えようとしない。学校教育もまさにそうだ…私もその意見に近い考えを持っています。でも、口を出さない・手を出さないということとは、何もしないということでしょうか。

 私個人は、子どもたちがネットを使い始めた頃(幼稚園くらい)から今に至るまで、親としてフィルタリングなどの規制・制限をかけたことは一度もありません。最終的には、いくら禁止しても見たければ見るだろうし、臭いものにフタをする的対処法では、子どもの中に判断基準が育たないと考えたからです。

 ただひとつだけ、やったことがあります。それは、有害なサイトに接続した場合のリスクをちゃんと話すことです。結構リアルにやりました。たとえばということで、アダルト系、違法系をはじめ、いろんなサイトに実際に接続して説明しました。一番気をつけたことは、「このサイトには接続しちゃいけない」ではなく、「このサイトのどこが危険なのか、なぜ危険なのか」を説明することです。そして、それを堂々と、明るく、真っ昼間からやりました。もし「このサイトはダメだよ」だけだと、「じゃあこのサイトはダメって言われていないから」と、危険なサイトにアクセスしてしまうリスクを消せないからです。子どもに応用力さえあれば、問題ないのかもしれませんが、残念ながらネットに潜むリスクは巧妙です。またコレはダメと規制しても、次々に新しいダメサイトが発生します。これじゃ埒があきません。だから、自分で考え、自分で判断する力をつけなければ、これからネットは使っていけません。

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 以上はあくまでも私のやり方です。もちろんけんじろうさんが前に書かれたやり方とも違っています。今回のタイトル『ネット上で子どもを保護をするのは誰の責任か』に対して、私はどうなのかと聞かれれば、「親の責任」とも「子どもの責任」とも言い切れない中途半端なやり方なのかもしれません。でも、かといって「学校の責任」というつもりはまったくない。私の結論は、どっちの責任でもいいんです。要は子どもたちが、ネット上のリスクから身を守る術を身に付けさえすればよいのです。そのために親ができること、すべきだと思うことがあると思った。同時に、子どもも自分たちで考えないとダメだと思った。

 みなさんはどうお考えでしょうか(…と、今日は茶化さずに終わってみます)。。。

中村昭典

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プロフィール

中村昭典

中村昭典

元リクルート・就職情報誌編集長。現在は大学でキャリア支援領域の教育研究者。
「一人でも多くの人に、働く楽しさを伝える」をテーマに、いろいろ試行錯誤する日々です。
趣味は海山畑で食材を調達すること、カフェで一人ボーっとしながら人間観察すること

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