口コミマーケティングは『やらせ』か『正当化ビジネス』か
【バイラルマーケティングから浮き彫りになる問題】
先日栗原さんのブログで米国流通大手ウォールマートのやらせブログ
が発覚した事が問題となった(参考記事)旨のエントリーがなされていた。
ウォールマートの件についてはバイラルマーケティングというよりも
問題外の事件であると考える。なぜならば、企業が全く持って嘘の情報
を流している問題があるからである。
また、国内でもNHKのニュースにて女子大生のブログが炎上している
旨のニュースがありました。この記事は川上さんのブログでも書かれて
いる。
いずれもブログについても単なるやらせなのだろうか?
【PRの本質的目的】
まず、米国の件については論外であると思います。但し、もう一つの
ニュースになった女子大生のブログは果たして『悪』なので、あろうか?
そもそも目的は何であるか考えた場合、いかに商品認知、商品購入に
つなげられる仕掛け作りだと思う。かくいう『広告』に関しての方が
やらせに近いと思う。アイドルが出てきておいしいを繰り返したり、
車の宣伝で乗りやすいと言ったりなど
バズマーケティングを考えた場合、ブログの伝達力は強い(参考記事4ページ目)。
ちなみに今回問題になった企業ではブログの炎上を防ぐように様々な
工夫をしている。セミナーに参加した際には、例えば『実際に商品やサービスを
楽しく使う』、『面白い、面白くないなど素直な感想を書く』などの仕組みがある。
また女性を選ぶ際に事前にその分野に興味を持つブロガーを選定したり
などの工夫をするなどしている。
興味のある分野のインフルエンサーがコメントすることは悪なのだろうか?
では意図的に商品の販売を支援するアフィリエイトサービスはもっと悪なのでは
ないだろうか?広告記事はどうなんだろうか?
実際にセミナーや話を直接した上でバズマーケティング企業は、ブログが炎上
しないように様々な取組みをしている。それに対して広告はやらせではないか
と思ってしまう。
広告・PRを含めウォールマートにある嘘はいけないが企業の商品やサービス
の販売促進をしていくのがそもそもの目的ではないだろうか?
【バイラルマーケティング、PRマーケティングのメリット】
バイラルマーケティング、PRマーケティングの目的はあくまで自社の製品・サービス
の認知度、利用度を上げるためのものである。ただし、バズマーケティングを行う
為には商品がいい商材であること、もしくはそうでない場合ではパンパースのような
ビジネスの仕組みが必要である。
直近のPRとしては外為ドットコムのビジネスモデルが成功している。バーチャル
な取引を期間限定で行い、運用成績上位の方にはアルファロメオや海外旅行
がプレゼントされるものである。外国証拠金取引の経験ができる上に、モノが
もらえる。また企業にとってもアルファロメオ、旅行会社の販社は広告となりうる
し、外為ドットコムにも顧客を増やすことにつながる(実際にこのスキームを活用
した後、会員数が数倍に増えている)。
参考:ブログ・SNS参考記事
【結論:バズマーケティングの考察】
バズマーケティングは今までのビジネスモデルから一歩進んだモデルではないかと
考える。これまでの例えばCPC広告は実際にメディアとなりうる企業が商品販売
につなげることができない。一方のバズマーケティングの場合はメディア企業が
自ら仕掛けて販売促進につなげることが出来、企業ごとの良し悪しがもろに出てくる
ビジネスであると思う。『広告』単一的なサービスよりも、PRを行うことの方がメディア
事業者の特色(マーケットやターゲットなど得意分野がでたり、そもそものメディア力
の有無)が出るのではないだろうか?
一番重要なのはメディア企業のクライアントになるメーカーに対して最適な
支援をすることである。
【最後に問題】
もし、あなたが多くの会員(例えば若年層100万人)を持つメディア会社に勤めていた
としてある企業から若年層向けの商品の販売支援をして欲しいということに言われた
場合、どのようにこたえるだろうか?
自分であれば、ブログの炎上を考慮したうえでタイアップ広告・バズマーケティング
を提案していくと思う。実際そのような企画をたてたことがあります。
時と場合によりますが、上記選択の方が広告・PRとしてより効果があるかと判断
したからである。
それでも『口コミマーケティング』は悪だろうか?