オルタナティブ・ブログ > 『Internet & Mobile』 ア・ラ・カルト >

これまでのリサーチ経験をもとに、インターネット、モバイル分野のトレンドを独自の目線で切り込む!

【再投稿】株式投資はチャンスかピンチか!? 過去のトレンドからヒントが見える!!

»

先週、日経平均株価が8,000円を割り込んだ日経平均が再び、
8,000円台を回復しました。今現在のNY市場も堅調に推移して
おり、本日の株価も期待が持てそうな気配も・・・。

ここにきて、個人投資家の新規投資も活発であり、新規口座の
開設も増えているようです(参考記事)。

どうやら、株が熱いらしい

一方、経済環境は、悪化の一途をたどっており、トヨタ、ホンダ
など自動車メーカーの派遣社員のリストラをはじめ、昨日はソニーが
正社員、派遣社員それぞれ8,000人、計16,000人のリストラを発表、
そして今日は日興コーディアル証券が1,000人のリストラを発表する
など、悪い材料が目白押し。
 その他の景気指標を見ても、IMFによる日本のGDP成長率の通期見通しの
下方修正、10月の機械受注が14.4%減、11月の工作機械受注が62.2%減
と厳しい指標が公表されている。

株の指標は過去と比較して相対的に安いが、実際の景気指標指標は
良くない。

本当に今、株式投資はおいしいのだろうか?

景気が悪いといわれているが、過去と比較してどれくらい悪いのか、
株価が安いといわれているが、過去と比較してどれくらい安いのか、
データを検証すると答えが見つかるかもしれない。

● 現在の景気指標について

参考資料2ページに米国の経済統計(ISM製造業指数)、並びに国内
の掲載統計(鉱工業生産)を掲載した。

注目点はいつから景気後退期に入っているかと、過去の景気後退期
の長さはどの程度であるのかを把握し、今後の景気トレンドを占って
みたいと思う。

まず、景気後退期は米国では2007年中頃以降、国内でも2007年末頃
より、リセッション入りしている。ちなみに過去の景気後退期の期間は
1年半~3年程度である。また上下のブレ幅はISM指数は40~60ポイント
で、鉱工業生産は85~110ポイントの間を行き来している。

直近のデータではISM指数が38.9ポイント、鉱工業生産指数は102.3ポイントで
あった。ISM指数は下限に近づいているものの、鉱工業生産指数は
まだまだ下を模索する余地があると言える。企業が抱える在庫状況や
昨今のリストラ状況、また景気の後退期に入り、まだ1年程度であること
から、すぐに景気上昇には結びつきにくいように思われる。

これを裏付けするように野村証券、大和総研ともに2008年度、2009年度の
企業収益は減少するとの予測をだしている【参考記事】。

● 株式指標について

株式指標については参考資料3ページにTOPIXの過去10年のチャートを
掲載した。
チャートを見ると過去10年、700ポイント~1400ポイント前後のボックス
で推移している。現在は800ポイント付近で推移している。
相対的に株価は割安な水準にあると思われる。

しかしながら、国内景気を踏まえて考えた場合、すぐには株価が上昇
トレンドに向かうとは限らないかもしれない。

● 株式投資はどうなのか?

経済指標、並びに株式指標をみた場合、もっと株が安くなるかもしれない、
株は上がらないかもしれない、など心配ごとに尽きないかもしれない。

しかしながら、5年先を見た場合、景気はずっと悪いままだろうか?
株価水準は今のままで上がらず、推移しているのだろうか?
このような事を考えた場合、今は将来に向けての仕込み場かもしれない。

Comment(2)