組織を活性化させていく上で外せないポイントを、企業や組織が抱える問題や課題と照らし合わせて分かりやすく解説します。日々現場でコンサルティングワークに奔走するコンサルタントが、それぞれの得意領域に沿って交代でご紹介します。

内定者に対するフォローアップについて

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2018年卒の新卒採用も、面接解禁からもうすぐ二ヶ月が過ぎようとしています。ここ数年、採用活動解禁から内定までの期間が短くなっているにもかかわらず、7月1日時点の内定率(内々定含む)は80%に迫っていることから、近年の売り手市場に拍車がかかっている感じがします。企業の採用担当者にとっては、これから内定者の「つなぎ留め」に頭を悩ませる時期になるのではないのでしょうか。

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候補者に対して何度も面接を重ねて、意思を確認して内定を出しても、別の会社に行ってしまうかもしれない・・・。内定者の流出は、昨今の新卒市場における大きな関心事の一つと言えます。この"内定辞退"を防ぐために、人事のご担当者は様々な工夫を凝らしていらっしゃることと思います。

 ・先輩社員と内定者の懇親の場を持つ
 ・内定者に職場見学をしてもらう
 ・内定者研修を行う
 ・内定者の親御さんに手紙を書く

これらは一例ではありますが、内定者に入社してもらうための施策の一つであると、私も考えます。なんとかして自社に入社してほしいと思っているものの、内定者に対する様々な施策も、場合によってはつなぎ留めの効果が出ない可能性もあります。では、どのような施策を行えばいいのでしょうか?

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ここで視点を変えて、内定者の気持ちになって考えてみたいと思います。内定者はこの時期、長い準備期間と面接を終え、"内定を取る"という目的を達成しています。目的を達成すると、今度は、内定先が自分に適しているのか、また、本当に"自立した"社会人としてやっていけるのか、などと考えるようになります。

このような、社会に出ることに対する漠然とした不安の自問自答を繰り返し、"この会社で本当にいいのだろうか?"と選択を迫られることになります。その結果、上記のような施策が打たれても、

 ・自分はこの会社に入ってやっていけるのだろうか?
 ・先輩のように自分も社会人になれるのだろうか?
 ・社会人に必要なスキルは何だろうか?

等の気持ちを拭い去ることはなかなか出来ません。内定者からこのような「不安感」を取り除くには、内定者との接点の"質と量"を上げていくしかないのではないでしょうか。

ここで言う"質"とは、単に自社のことを深く知ってもらうだけでなく、社会人としてまた大人として、社会に羽ばたくためのアドバイスも指します。内定者からの本音を引き出し本気で答えてあげることで、相互の信頼関係が内定辞退防止になるのだと思います。

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ただ、"これを行えば必ず内定者をつなぎ留めることが出来る"という万能薬のようなものは、残念ながら存在しません。しかし、内定者の不安を解消した上で、「この会社に入りたい」と思ってもらえた時、内定者の高い帰属意識も生まれ、強い組織作りになっていくはずです。内定者に対するフォローをしっかり行うことは、未来への必要な時間であると考えます。

人材開発コンサルティング事業部
山川 神太浪

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