軽トラを貸し出す感覚

» 2011/10/05

友人と同時期にスタートした軽貨物運送では、あっという間に大きな差を付けられる結果となりました。

私はただ単に先方のトラックに乗って、荷物の配送の仕事をしていたのに対し、友人は軽トラに乗って仕事をしながら、事業として拡大していたのです。

それから間もなくして、友人から私の軽トラを貸してほしいと言われました。もう一台必要になったということだったのです。

私は軽トラを通勤にしか使っていなかったので、乗用車で通勤すれば問題ありません。条件を聞くと、月々のローン代くらいを支払うということだったので、申し分ありませんでした。

ほとんど使っていないのに、毎月5万円もローンを支払っていましたので、その負担がなくなるのです！乗用車もありますので、何の問題もなく5万円が浮くことになるのです。

「おお！これはいい話だな～！」という感覚で、すぐに貸すことにしました。

その当時の私はビジネス感覚がゼロでしたので、これを素直に喜んでいました。しかし、こんな考えでは話になりませんよね・・・。

事業として考えるのであれば、せっかく軽貨物運送の許可を持った軽トラがあるのですから、仕事を取って人を雇えばいいことです。

私や友人のように軽貨物運送をやろうと思っても、条件をクリアできない人もいるはずです。新品の軽トラを購入するというだけで、躊躇する人も多いはずです。

仕事を取って、こういった人を採用すれば、事業としての第一歩になります。歩合制にすれば確実にプラスになりますので、損をすることもありません。事故の心配がありますが、保険をかけておけば問題ありません。

独立したのであれば、そういった思考にならなければなりませんが、そんなことは全くありませんでした。（笑）

それに比べて友人は賢いですね。リスクなく軽トラを手に入れることができますので、事業の拡大ができます。当然ながら、売上も利益も増えることになるはずです。

そして、私にもメリットがありますね。さらに、そのトラックに乗る人は仕事が得られますので、全員がハッピーになるように考えたということです。

当時は何も考えていませんでしたが、これで、また一段と差が付いてしまったのです。

それからも、しばらくは淡々と仕事をこなす日々が続きました。肉体労働をしているだけでは、ビジネスマンとしての実力が付かないのですが、そんなことも頭にない状態でした。

その仕事をやっていて、何を得たかを何度か考えていたのですが、何も思い出すことはありませんでした。（笑）

「やってて良かったな～」ということもなく、何となく、どんな仕事をしていたのかの記憶があるだけですね。

同じ立場で仕事をしていた人は二人いましたが、本当に、毎日同じことを繰り返しているだけでした。いくら考えても、その程度のことしか浮かびませんので、大して得るものはなかったのでしょうね。