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商社マンの営業として33年間(うち海外生活21年間)、国内外で様々な体験をした。更に、アイデアマラソンのノートには、思いつきを書き続けて27年間、読者の参考になるエピソードや体験がたくさんある。今まで3年半、ITmediaのビジネスコラム「樋口健夫の笑うアイデア動かす発想」で毎週コラムを書き続けてきたが、私の体験や発想をさらに広く提供することが読者の参考になるはずと思い、ブログを開設することにした。一読されれば「読むワクチン」として、効果があるだろう。

若者よ海外に雄飛せよ その11 出会いを大切に

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若者よ、海外に雄飛せよ その11 出会いを大切に 

ごくふつうに人生の道を歩いていて、路傍で美しい石ころを拾ったら宝石だった。
これに近い体験が、海外生活をしていて、生涯の友達を世界中に作ったことだ。
 
今、私とヨメサンが計画しているのが西アフリカ訪問だ。そこに住むフランス人の友達Aさんは、1974年にナイジェリアで出会った。ほとんど40年前からの親友だ。毎年何度か手紙が来て、「健夫、早く来いよ、もう私も年だぞ」と言ってくる。

私は一度6年前に訪問しているが、ヨメサンはまだ訪問していないのだ。
40年前、初めてAさんに出会ったのは、ナイジェリアのラゴスに駐在していた時だ。当時、東洋ガラスがガラス瓶工場を建設していて、Aさんは、そこにガラスの着色剤を売り込みに来ていたフランスの会社の代表だった。
Aさんをラゴスの我が家に食事に招待して、私とは英語、ヨメサンとはフランス語で話している時に、「フランスに来たら、私の家に来て欲しい。年に2ヶ月ほどしかいないが...」と言われた。
私たち家族は次の静養休暇で、フランスに行き、パリのシャルルドゴール空港からレンタカーを借りて、彼の家に向かった。

彼の家は、中部フランスのロアール川の近くの、本当に田舎の小麦畑の中にある、絵に描いたような美しい、可愛い、邸宅だった。
その時期たまたま自宅にいたから訪問したのだが、大歓迎してくれて、彼の家に何日か滞在した。まずはAさんの磨き上げられた美的感覚、小さな美術館のような彼の自宅、美食、フランスの田舎の村の生活、焼きたてのフランスパンがどれだけ美味しいか、彼の家でも、秘蔵のワインを毎食1本ずつ飲んでいた。彼はその美しい家で独りで生活していた。お手伝いのおばさんがつくるフランス家庭料理が旨かった。
それからは、ナイジェリアでは我が家に招待し、フランスの彼の家にも、3回は訪問していた。

後に、私が日本に帰国して、本社勤務をしていた時、彼は日本にやってきて、我が家に泊まった。私とヨメサンで関西や富士山の途中まで案内して様々なエピソードがあった。Aさんは、その後、フランスから西アフリカに移住して、新しい家を建てた。すでに一度、訪問している。こうしてAさんとは生涯の友達になった。

40年の親友Aさんは、すでに89歳だ。親友は人生の花だ。

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