世界を相手に電子書籍を売りたいなら知っておきたい3つのポイント
ガラパゴス化というと最近は非常にイメージ悪い感じが漂いますが、皆さんにとって海外を相手に情報を発信するとか、ビジネスを展開するって何カ国くらいを相手するイメージでしょう?
iBook Storeを利用して米国など、英語圏に向けて電子書籍の販売をする事は出来ますけど、アプリと比較してその国数が極端に少なく、
Appleのサイトにある国数でカウントすると、106分類(国は同じだけど言語が英語とフランス語とかの設定もあったりする)でiTunesのストアのほうは84分類。
一方、iBookStoreが開いているのは何カ国なんでしょうね?iTunes Connectでテリトリーとして設定できるのはカナダ・フランス・ドイツ・英国・米国の5カ国ですが、世界の多くの国を相手に書籍を出版したい…とか、東南アジア向けに…というような要望には残念ながらiBook Storeはその要望に答えられていないというのが現実です。
実際わたしが関わった事案においても、アップルの審査でリジェクトされる可能性があること、発売できる国数が5カ国では少ない…という理由で残念ながら正式に案件化できなかったモノがあります。自分としてはこの5カ国でも十分では?と思うところもあるのですが、iTunes(App Store)からアプリとして流通させられる国数と比較すると確かに寂しい国数になります。
はて?電子書籍で世界に流通させるならKindleでAmazonじゃね?という話しも当然浮上してくるわけで、じゃあAmazonは何カ国で商売しているのか?というと2010年現在、Amazon.comがアメリカ国外でサイトを運営している国は、イギリス(amazon.co.uk)、フランス (amazon.fr)、ドイツ (amazon.de)、カナダ (amazon.ca)、日本(amazon.co.jp)、中国 (amazon.cn)、イタリア (amazon.it) の7カ国ということで、あららiBook Storeとそんな違わないじゃん…という(苦笑)
こういう結果になってくるとじゃあアンドロイドがやっぱり有望なのでは?という話しになると思うのですが、ここはもうデバイスが今後多数出現してビューワーとかも乱立して非常に混乱するという恐れもありちょっと今日ここに触れるのは避けておいて、じゃあPCならどうなんだ?と考えてみたいと思います。
ちなみにここ1ヶ月のデータで見るとわたしのブログは54カ国からアクセスされている模様でこれが英語で書いているブログならもっと増えそうな気がします。英語のコンテンツを準備できる方は基本英語でのコミュニケーションがある程度できる方になりますから、そこはFacebook活用しない手はないだろうな…といいねボタンを押してくれている人の9割が海外ユーザというJazzJpan電子版のファンページを運営している立場としては痛感する訳です。
現在JazzJapanの電子版はPayPalのマイクロペイメントとらくらくダウンロードという仕組みを採用して小額決済とデータのダウンロード販売を非常にお手軽・安価に実現しています。
更にらくらくダウンロードの「BuyNowリンク(α版)」という機能を使うと、これまでPaypalの管理画面から作成したボタンをFacebookに貼り付けるのは困難だったのですけれど、クリックするだけで直接PayPal決済が行える便利なリンクを利用することが可能になります。
単純な電子書籍アプリがリジェクトされている…という話しについて先日谷川さんがこんなエントリを書いています。
日本などiBookStoreが利用できない状態で何してんだろ…と正直思う訳ですが確かにiBookStoreを通じてePubを流通させる場合にはDRM付きのモノを配信できるのでそこのところの安心感は確かにあるかもしれません、ただ今日申し上げて来たように海外の多くの国に流通させようと思うと、意外な落とし穴がある事も事実でAmazon,Google,Appleの日本向け電子書籍流通のためのプラットフォームの準備が整うまでにはまだ幾らかの時間が必要そうであり、それなりの手数料も支払いことを考えると
- Facebookページ
- PayPalのマイクロペイメント
- らくらくダウンロードの「BuyNowリンク(α版)」
この3つのサービスを組みあわせを利用することで、販売価格を1番安くしろとか何ドル以下にしろとか指図されず、手数料も少なめで、非常に多くの海外の方々に電子書籍なりデジタルコンテンツの販売・流通が出来る!という本質的なポイントに着目すべきではないかと思います。
もしこのエントリでご紹介した仕組みに興味を持っていただいた方はJazzJapan電子版のファンページに実際のリンクを設置しておきますので是非訪問してみてください。