現役アーティストの目線でこれからの音楽のあり方を考察していきます。社会の様々な課題に対するアイデアを、音楽が持つ可能性と強引にこじつけてコミットします。

アーティストのギャラと依頼するメリット

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 今回は独立して活動するアーティストに仕事を依頼するメリットと、タブー的な懐事情を書いてみようと思います。

 何か依頼しようにも、アーティストは何をしてくれるの?何のメリットがあるの?という部分が気になると思います。

音楽を演奏できる人はいくらでもいますし、盛り上げるだけなら社会人の宴会部長の方が長けている可能性もありますよね。身内ノリが強い場であればなおさら。

それでも、アーティストに何かを依頼する意味とは?という点で、ヒントになればと思います。

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▼ギャラ

 ギャラというとギラついたイメージがあるので、謝礼と言うことが多いですね。

そもそも、アーティストにとってライブ活動には、大きく分けて2つの意味があります。

 

①積極的プロモーション

作品や活動自体のプロモーションとして、知名度と収益を上げる目的で行います。

 

②クライアントからの依頼

キャンペーンや催事などイベントを盛り上げて報酬を頂きます。プロモーションを絡めることも多いです。

 

 どちらも金額以上のメリットがあれば、報酬額は交渉できます。

プロジェクトであればいわゆるレベニューシェア的な発想もアリですし、タイアップで起用であれば相互にメリットも出るので。

独立アーティストにとって大切なことは、ステップアップするための実績とパートナー、そして生活するためのお金です。 

 王手の事務所やレーベルに所属しているアーティストの場合、バンド、マネージャー、メイク、音響、照明などセットで交渉する必要があり、交通費だけでも数十万円になります。

学園祭やボランティア的なイベントならノーギャラもあるかもしれませんが、交通費+ギャラで10万円を切るなんてことは滅多にないでしょう。ブランドの前に人件費もかかってますから。

 ちなみに海外のブッキング・エージェントDegy Entertainmentが今年公開した海外有名アーティストのギャラリストはこちらです。

How Much Does It Cost to Book Your Favorite Band?

また海外ミュージシャンや俳優、司会者その他セレブのギャラ相場はこんな感じらしいです。

ミュージシャン&俳優のギャラ相場が公開 俳優最高位はジョージ・クルーニー

 ちなみに、ブッキングや企画をする過程で僕が知った限りですが、所属先のある若手芸人さんなら10~30万円くらい、アーティストなら20~300万といった相場と認識しています。学園祭特価も含むので、前後はすると思います。

 その相場観の上で、依頼する際には知名度と別の基準が必要です。ほぼ無名のメジャーアーティストもいますし、パフォーマンスの実績と定評のある独立アーティストもいます。会社の場合、自社の顧客にとってどういうアーティストがコンセプトにフィットするか、費用対効果はどうか等、比較検討の必要があります。

 参考までに、僕がお仕事で歌わせて頂く場合は、ベースは3~15万円でご提案させて頂いています。もちろん、環境や場所によって見積もりは変動しますが、過去の例として。

企画やワークショップ、制作のお仕事の場合は予算に応じてケースバイケースでお見積りしています。

 

アーティストがライブにかけるコスト 

 依頼を頂いて出演する場合のギャラの基本条件は経費+報酬です。

ただしこの経費が分かりづらいので、僕のライブにおける実例を挙げてみます。

 

<都内在住、ソロアーティスト、都内イベントで30分ステージの場合>

 約2万円~:リハーサル(安めのスタジオで3Hx2回)

 約2万円~:サポートミュージシャンへのギャラ(3~4人、友情割引特価)

 約1万円~:衣装代

 約3千円~:当日の機材車などの交通費・駐車場代

 ※チラシ等印刷物、機材費は除く


 ということで、これは僕の場合ですが、一度のライブをするのに5.3万円以上は絶対にかかります。有料ライブではこの経費を回収し、さらに売上を立てるためにチケットやグッズ販売を頑張るんです。

ただし、チケット代には会場の取り分も含まれているので、アーティストの取り分は20~50%です。

~200人キャパの会場でチケット代3,000円だとすると、僕のお客様が35~88人来てくれてやっとコスト回収。既にチケット代を払ってくれている人がさらにCDやグッズを買ってくれるとは限らないので、物販売上は必ずしも集客数に比例しません。

 一方、1500円のCDが35枚売れれば回収できる額でもあるので、CDを持って100人以上の人がいる場所でフリーライブをする方が、はるかに回収の可能性は高まります。

 そういった観点から、僕のように独立して活動しているアーティストは公共の場での活動に魅力を感じています。もちろん、お金のためだけではなく、ショッピングモールやお祭りなどの催事での出演は、普段ライブハウスやクラブで出会えない年代のお客様と出会える貴重な機会でもあり、より一般的な感覚を持つ層にこそ音楽を届けたいと思っているからです。

 

独立アーティストに依頼するメリット

 独立アーティストのイメージは、よくも悪くも「生々しい」と思います。

前回記事にも書きましたが、アーティストはリアルな場での活動に加え、普段からSNSなどでセルフブランディングし、情報発信しています。投稿を見る人の数は2~4ケタにのぼるので、アーティストと組むことは最高のインプレッション広告にもなるのです。これだけで数万円分の効果はあると思います。

 さらに、プロフィール欄に書きたくなる催しだった場合は、アーティストの実績としてWEB上のあらゆるプロフィール欄に載ります。"○○主催「カエル掴み取りフェス」主題歌"とか、"○○創設30周年記念「宇宙と焼きそば展」ゲスト出演"とか、(ちょっとふざけましたけど)この企画やってる会社はどこなんだ?と気になりますよね。

活発に活動しているアーティストは、プロフィール欄、特に実績をよく見られます。つまり、不特定多数のクライアントやメディア関係者の目に入ることで、企業や取り組みの宣伝にも一役買うことになるのです。

 また、独立して活躍するアーティストの仲間には、今をときめく超有名アーティストに楽曲提供をしている人もいます仮歌といって歌手が曲を覚えるためのガイドボーカルを歌うことも日常的です。

今、旬の有名な楽曲でも、独立アーティストの手による曲がメジャーのシステムで大ヒットへ繋がっているケースもあります。そういうクオリティのアーティストは決して多くはないですが、もっと評価されるべきだと思っています。

 

▼まとめ

 僕はイベントのために会場を探すときも、飲み会をやる時も、気に入ったらまずHPで料金を見ます。

よく上野や原宿とかで、外国人がやっている値札がついていないスニーカー屋なんて、見る気もしないですよ。ぼったくられそうで怖いですし。

 せっかく音楽のお仕事をお願いしたいと思ってくれても、料金表が無ければ依頼の仕方も分からないですよね。色々さらりとぶっちゃけてしまってソワソワしていますが、少しでも分かりやすく感じて頂けたなら本望です。

 今後、ブログとHP上に料金表的な物を設置してみようと思いますので、気になる方は見てやってください。

あ、実績や活動ペース、SNS+リアルな集客など影響力を数値化して、ROAS、ROIの参考になる変動型ジェネレータがあっても面白そうですね。

 アーティストが依頼額を公表しないのは、商売っ気が見えて引かれてしまう、場合によってはもっと貰えるかもしれない、夢が無い、など色々な既成概念のせいかもしれません。

しかし、ある程度活動しているのであれば、実績として最小~最大の報酬金額のデータを持っていなければおかしいですよね。「この位の額」という明確な基準があることで呼んで頂けるのなら、アーティストとクライアント双方にメリットがあると思います。

 もちろん、アーティストはより明確なブランディングをしていく必要があります。自分は何者で、何を提供できるか、独立アーティストはしっかり発信しなければいけないと思います。

より分かりやすく、誠実に活動している人が報われる関係を作っていきたいですね。

 

 本日もこじつけ失礼しました。ではでは。

 最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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