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スマートデバイス導入プロ集団のイシン社長です。仕事に関係ない話題も多いです。

これからは「高利高速金融論」という考え方が主流になる

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イシン株式会社のWebをお願いしているシーエムパンチの佐々木さんが、昨年こんなブログを書いておられました。

短時間で済むから=簡単でしょ=だから費用も安くて済みますよね?

IT業界、とくにシステム開発の業界では、「人月」で見積もりを作成し、受注するのが一般的でした。このシステムを作り上げるために、これだけの人数がこれだけの日数(月数)をかけて作成します。単価80万円のエンジニアが5人で10ヶ月かかります。なので、800,000×5人×10ヶ月=40,000,000円です、といった見積もりです。これは今でもあちこちで使われている計算方法ですね。

一方で、佐々木さんが書かれているような、ミュージシャンの場合は、その人の腕がどうなのか、で変わってくるべきですよね。初心者が何回も演奏するよりも、一発でOKをもらえるようなミュージシャンのほうが、もらえるギャラが多くて当たり前。

ところが、そのプロフェッショナルさを認めたがらない人もいるようです。「ノウハウは無料」と思っているのかも知れません。んなわけないのですけどね。(苦笑)

白昼の死角 」という映画にもなった本の中で、森脇将光という人物が「高利高速金融論」という話をしています。これは、「銀行は普通列車で、高利貸しは新幹線だ」ということです。つまり、融資を依頼してから、いろいろと煩雑な手続きがあり、1ヶ月ほどかかって融資を実行してくれる銀行の金利が、仮に2%だとします。一方で、高利貸しは即日融資してくれる。その代わり利息は、たとえば10%になる。この8%の差額は「すぐに貸すという、リスクと融通性の費用」だということになります。

金融とIT業界では違うかもしれませんが、腕が良くて3日で仕上げてくれる人と、まだまだ腕が伴わずに10日かけてくる人では、僕なら3日で仕上げてくれる人に多く支払います。そのぶん、こちらの仕事も早く取り掛かれるわけですし、そもそもノウハウが蓄積されているのですから、安心できるのですね。

最近では、クラウドサービスが増えることで、タブレットやスマートフォンを含めて「すぐに使いはじめる」ことが出来るようになってきています。システム開発をする人たち、あるいは弊社のサービスの一つである「キッティング」もスピードを求められるようになってきています。もちろん、そのためのノウハウはしっかり蓄積できています。だからこそ、そのノウハウを本当に必要としてくれる人に提供したいのですよね。高利高速金融論。これからは、こちらが主流になる気がしています。

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