日本企業は、どこまで社員を信頼できるだろうか
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永井さんの「なぜ、企業は社員にブログを書くことを推奨すべきなのか?」というエントリーは、日本企業でしか勤務したことのない僕には、反省と共に考えさせられます。
永井さんが冒頭に書かれている「一方で、社員に勤務先名を出してブログを書くのを禁止している会社も、かなりあるようです。」は、ほぼ日本企業のことだからです。このオルタナティブブログで社名を出しているのは、外資系企業と社長が多いんですよね。逆に社名を出していないのは、日本企業勤務の方です。
永井さんがここに、IBMさんのブログ・ガイドラインを書いてくださっていますが、特にIBMさんならではというものはなく、極めて常識的な範囲のことだと思います。「IBM」という文字を抜いて引用させていただくと、
- 弊社のビジネス・コンダクト・ガイドラインの遵守してください
- 弊社社員は自分が掲載した内容に個人的に責任を持ちます。書いたものが長期間公開されることに留意し、自身のプライバシー保護に努めてください
- 弊社関連のことを書く際、名前とIBMの業務を明確にし、一人称で書くこと。自分の個人的見解でありIBMの意見を代弁するものではないことを 明確にすること
- 弊社関連の書き込みをする場合、免責文を入れること。(訳注:私のサンプルはこちらです)
- 著作権や財務情報公開に関する法律を遵守すること
- 弊社および他者の機密情報を提供しないこと
- 承認を得ずにお客様、パートナー、サプライヤーを引き合いに出したり、言及しないこと
- 読者に敬意を払い、中傷や侮辱、猥褻な内容は書かないこと
- 他の誰がその話題についてブログを行っているか調べ、引用すること
- 喧嘩を仕掛けないこと。自分の間違いがあれば訂正すること。過去の掲載内容を断りなく変更しないこと
- 価値を付加するよう心がけること。値打ちのある情報と見識を提供しましょう
いかがでしょう?これだけ遵守すれば、社員がブログを書くことは推進しても良いんじゃないかと思うんですけどね。逆に、社員が自分の名前と社名を出して、おかしなことをするんじゃないかと考える方が無理があるように感じるんですが、いかがなものでしょうか。
先日、森戸さんの会社の千葉さんがブログを始められ、「社員にブログを書いてもらう意味」という期待を書かれています。
性善説が当たり前だった日本が、いつしか性悪説が入り交じるようになって、他人を信じる力を失いかけているような気がします。自社の社員くらい、信じることができるようであると良いですね。もちろん、課題はいろいろあると思いますが、今の時代にインターネットで情報発信することにストップをかける方が難しい気がします。
昨日、ソフトバンクグループ社内でTwitter勉強会があったようです。変化する企業の例かも知れませんね。
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