前回からの続きです。
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tech Tokyo 2010では、
広告会社などの協賛企業がスペシャルセミナーを開催しており、
参加者は自由に参加することができました。その中で私はADK × ADK interactive セミナーに参加しました。
講演は「
トリプルメディア環境におけるコミュニケーションプランニング」
(Speaker: アサツー ディ・ケイ 第2コミュニケーションプランニングユニット 第7CP局/コミュニケーションズラボ 井上一郎 さん)と「
トリプルメディアマーケティング」著者であり、
ADKインタラクティブの代表取締役社長 横山隆治さんの講演をメインで聞いてきました。
*ちなみに「スリーメディア」ともいうようですが、ここではセミナータイトルにあわせて「トリプルメディア」と表記します
実はこのセミナーに参加(むしろ入り浸り…)したのは「トリプルメディア」という考え方自体が肚に落ちておらず、これははっきりさせておかないといけないなと感じていたからです。
「トリプルメディア」については上述の書籍にあたっていただくのがよいかと思いますが、とても簡単にまとめると以下がトリプルメディアの分類です。
Paid Media: 広告(お金で買えるメディア)
Owned Media: 自社メディア(自分が所有しているメディア)
Earned Media: ソーシャルメディア(評判やクチコミ)
ちなみにPRをやっている人間としてパブリシティ(記事)はどこに入るのか? という疑問がありましたが、どうやらこの分類に従うとEarned Mediaに含まれるようです。(見る人からすればPaid Mediaになってしまうのかもしれません…)
この分類の何が肚に落ちなかったかというと、やはり私がPR畑の人間だからなのでしょう。生活者から見てこの分類は何の役に立つのか? という疑問が生じるのです。
しかし、今回のセミナーを通じてADKが研究をしている広告のコミュニケーション・プランニング手法を聞くことで、この疑問は解消されました。
このトリプルメディア分類は「プランニングの手法」なのだという単純なことでした…。分類・整理し、フレームワークを作っていくことでロジカルにプランニングができるという点でこのトリプルメディアという考え方が役立つのです。
このトリプルメディアのセミナーの中で井上さんがご紹介されていたお話で感銘を受けたのは「従業員もOwned Media」と
いうお話です。
その例としてあげられていたのが例えば家電量販店のパソコン売り場の従業員。量販店のスタッフではなく、メーカーの社員がお客さんに直接説
明をする姿を見たことがありますよね。一般の人がパソコンを選ぶ場合、基本的にSPECや機能について熟知しているわけではないので、実際の店頭で店員さ
んに何がいいのかを聞くことになります。そのような場面はお客様とブランド(企業)の重要なコンタクトポイントになるのです。
また、店頭の自社販売員がブランド価値をわかりやすくお客様に話せるような言葉を考えてあげることがトリプルメディア時代のコピーライターの大切な仕事であるとおっしゃっていました。
ちなみに、
ベストバイは店頭でしか見えなかった販売員の対応をTwitte
rで可視化していて (
@twelpforce というアカウント)、TVCMのシリーズではその様子を比喩的に紹介しています。
*携帯電話やハイビジョンテレビを購入しようか検討しているお客さんにスタジアムいっぱいのベストバイ店員がアドバイスをするという内容です
トリプルメディアの考え方でプランニングを行い、各メディアの特性を活かして生活者と接することも統合的なコミュニケーションを行うためには重要ですが、各
メディアの特性を活かして、例えば自社の従業員がどのようにお客様と接するのか、何を伝えるのか、そこまでをデザインして初めてコミュニケーション・プランニングといえるのだなということをこのセミナーでは強く感じました。
また、横山社長の講演では「
PRとCRMの境界が薄れてソーシャルCRMへ」
というEarned Mediaにおける提言がありました。ソーシャルCRMは
野村総研がロードマップを発表するなど今後盛
り上がりをみせそうな領域です。
現時点で明確にそれが何を意味するかはつかめていませんが、コールセンターなどにおけるひとりひとりのお客様への対応とソーシャルメディア対応の統合が進むのではないでしょうか。その流れの中で例えばWOMマーケティングなどを通じてPR会社が生活者のファン化/サポーター化をお手伝いするということが将来的
には当たり前のことになるのかもしれないなと感じました。
[補遺]
後日、ad:techについて振り返る座談会を友人とUstreamで行いました。そこでトリプルメディアのお話をしていた際、スケダチの高広伯彦さんからトリプルメディアのわかりやすい分類図を教えていただくことができました。こちらも合わせて参照いただくとそれぞれのメディアに具体的に何が含まれるのか、そしてトリプルメディアが重なる部分にShared Mediaが存在するということがわかります。
(高広さん、ありがとうございました!)
<参考資料>
ADKインタラクティブ:トリプルメディアマーケティング講演動画
[japan.internet.com]
【ad:tech tokyo】 広告主企業は「トリプルメディア」をどう捉えているか−それぞれの役割を探る
つづく…
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