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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

「これ言うと、セクハラになっちゃうかなぁ」「はい、セクハラですよ」

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職場には5-60代が多く、しかも、男性ばかりで、若い女性というだけでかなり少数派だという20代の方から聴いた話だ。

その5-60代の男性が、

「いいねぇ、女の子は、チョコ配って、ニコニコしていればいいんだから」

と嫌味でもなんでもなく、本当に心から「いいねぇ」と感心するように言うらしい。

チョコレートを配ったからそう言われたわけではなく、なんでもない時の日常会話の中で「女の子ってのはそういうもんでしょ」というニュアンスでの発言のようだ。


あらー、いまどき、そんなこと言っちゃうのぉ、と私なんぞは驚いてしまうのだけれど、やはり、今でもこの手の会話はそこここで交わされているに違いない。

「それ、セクハラですよね」と私が言うと、
「まあ、そうなんですけど、セクハラと言ってもしょうがないというか、言い返すのもなんだし」とのこと。

これまたわかる。

「セクハラですよ」と言って、その場の空気を乱すのも、と配慮してしまうのだろう。←そんな空気、読む必要はないけれど、自分自身の仕事のしやすさを考えて、言葉を飲み込む気持ちはわかる。

さらに、

「これ言うと、セクハラになっちゃうかな」と言う前置きをつけて、何か発言するという人もいるらしい。

「これ言うと、セクハラになっちゃうかな」と言われたら、
「はい、セクハラですよ」と多少笑顔で応じるという手をアドバイスしたのだけれど、うまくいくだろうか。

こういう時、目を吊り上げて、「セクハラです!断じて許さん!」」という手もあるのだけれど、それより、笑顔で言い返すほうが相手には伝わりやすいような気もする。

もちろん、1回ではダメで、2回も10回も100回でも言い続けることが大事である。

「それ、セクハラですよ」

繰り返しているうちに刷り込まれるだろう(たぶん)。

それにしても、冒頭の発言、突っ込みどころが満載なんだが、どーしたらいいんだろう。

「いいねぇ、女の子はチョコ配って、ニコニコしていればいいんだから」

やれやれ。

まだまだ、こんなことを言われている女性が日本にいるかと思うと、なんだかなぁ、と思ってしまう、まったく。

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※誤解を招いたようなので少し加筆修正した。(最初から5行くらい) 2016年2月17日 19:25

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