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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

時短勤務の上司ってアリだと思うんだけど...

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「女性は、育休明けに時短使うでしょう?で、リーダーとか責任のあるポジションは任せづらいんだよ」

ってな話を耳にすることがしばしばある。

ふむ、そうだよね、と一瞬思いつつ、
そうなの? ホントにそうか?と疑わしくも思う。

結局、「出社して、会社にいて、長く働ける人」がマネージャとかリーダーを拝命せにゃならん、という価値観がそこには見え隠れする。

しかし、しかーし、
今の時代、別にオフィスにいなくても出来る仕事も多数あるし、
顔見たいのであれば、ネット越しに顔見て話すこともできるし、
もちろん、現場でなければできないことは多々あるものの、
業界、職種、条件次第で、「時短勤務の上司」も可能なのではないか。

いやいや、在宅だと「労務管理」できないし、
とか、「在宅で労働した分をどう勤務時間に参入するのかって課題」があるし、
とか、またまたいろんな声が挙がりそうだけれど、

色んな仕事の仕方が生れてきている中で、
リーダーとかマネージャとかも
「フルタイムじゃなくてもよい」
という風に一度考えてみるのはどうなんだろう?

「うちのボスは、時短中なので、16時にはいなくなる。だからそれまでになんとしてでも承認をもらわねば」
と部下はすごい勢いで仕事をするかもしれないし、
「ボスに話をするためには、手短に要件を伝える必要がある」
とすんごくスキルアップするかもしれない。
結果的に全員の生産性が上がり、残業も抑制され、とても働きやすい世界が作られていくかもしれない。

世の中を変えようと思ったら、今までかけていた「メガネ」をいったんはずして、別の「メガネ」をかけることも大事だと思うんですよね。

「女性も(昭和の)男性並みに働く覚悟があるなら、MGRに昇進させるよ」

というノりで迫れると、

「だったら、結婚するのあきらめます」
「だったら、子どもはやめます」
「だったら、子どもは一人にします」
「だったら、離婚します」
「だったら、会社辞めます」
「だったら、昇格断り、低体温で仕事します」

となってしまう場合もあるんじゃないかと思うのです。(どの選択肢も誰もハッピーにならないような・・・)


フルタイムじゃなくてもいいじゃないか。
常に在席してなくてもいいじゃないか。

一旦、これまでの「常識」を疑ってみるというか、Unlearnしてみる、っていうのも
大切だと思うのです。


もう平成も28年、2016年。

昭和の価値観なんて、すごーく昔の、化石みたいなものになってきている気がします。

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