人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

熊本大学公開講座「インストラクショナルデザイン」に参加した① 「ID」とは何か。

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熊本大学大学院「インストラクショナルデザイン」講座に参加してきました。

人材育成に携わる人間にとっては憧れの鈴木克明先生自らが教えてくださるという・・。定員40人しかないという・・・。前編後編で8700円!という・・・。このチャンスをゲットせずして、どうする、私。

鼻息荒く、インターネットから申し込み、登録できました!

昨日2014年11月16日(日)、東京工業大学キャンパスイノベーションセンター(田町)で朝から晩まで勉強しました。ナマ・鈴木先生にもお目にかかれ、ミーハーな私はコーフンしました。

それにしても、凄い熱気。

日曜にお勉強しようという時点で「学習のモチベーション」は高いに決まっていて、その証拠に前から席が埋まっていくのです。私も前から2列目に陣取りました。

申し込みが多数で少しは断ったそうですが、それでも60人くらいが集まっていました。

内訳は、

●医療従事者 16% (医師、看護師、薬剤師など)
●大学教員など大学関係者 50% (全国から大学の先生が集まっていましたねぇ)
●企業 27%
●日本語教員 7%

となっていました。(医療従事者のID熱は以前から高く、熊本大学大学院でも医療従事者がとても多いと聞いていますし、私も以前、とある総合病院の看護師さん向けに”ID”を軸とした研修を提供したことがありますが、臨床の現場にいる看護師のみなさんの熱心なことには驚かされたことがあります)

午前中は、鈴木克明先生による「ID」基礎知識に関する講義、
午後は、鈴木先生のお弟子さんたちによる「事例」を使ったワークショップ。

盛り上がりました。 Q&Aも次々質問が出て、その質問を聴いているだけでも勉強になりました。

今回から断続的にこのブログでこの「ID」の勉強会について報告していきたいと思います。(「ブログを書くまでが研修です!」と言いますね)



まずは、「ID」とは何か。

Instructional Designの略で、教育の「効果」と「効率」と「魅力」を高めるためのシステム的アプローチ、です。

では、この3つのキーワードが意味するところは何か。

●「効果」・・・ 学び手の「実力がついた」!ことを指します。 働く大人であれば、仕事の能力が向上するなどが「効果」ですね。

●「効率」・・・ 「効果」を上げるためには何時間でも何円でも掛けますよ、などと悠長なことは言っていられないので、できるだけ、「効率よく」実力がつく(=効果が上がる)ことが望ましいわけです。 だから、集合研修だけではなく、eLearninngを使うのか、あるいは自学自習のためのもっと異なるアプローチを使うのか、なども検討しなければなりません。

●「魅力」・・・ 実力はついたけど、ああ、二度と勉強したくないわーと思うようでは、能力向上がそれ以上見込めないので、「もっと勉強したい」「継続学習したい」と思える内容や方法であることも必要です。 「ほぉ、そうだったんだー!」と気づいたり、「成長できたなぁ」と実感できたり、と楽しく学べることも目指して教材を作ったり、研修を進めたりすることも重要なのですね。



IDには、代表的なモデルとして、「ADDIEモデル」というものがあります。

Analyse→Design→Develop→Implement→Evaluate。

分析→設計→開発→実施→評価。

システム開発でも建築でもおよそ「ものづくり」では共通の考え方ですよね。

このADDIEモデルのような、IDプロセスには根底に様々な理論があります。

学習理論、コミュニケーション学、情報学、メディア技術などなどITプロセスを下支えするものが多々あって、その上でIDプロセスが成り立っているのです。


そして、IDで大事なのは、「出口」「入口」(この二つはしつこいくらいに言われます)、「構造」「方略」「環境」の5つ。この5つの視点があることで、よい教育になっていく、のだそうです。

このあたりは、また別の日に書きたいと思います。



事前にIDに関連する書籍は読んでいたので、ついていけましたが、いくら「基礎講座」とはいえ、全く予備知識ない状態だと結構きつかったかなぁというのが感想です。それにしても、1日で「たくさんの目からうろこ」が落ち、休日返上で参加してよかった、としみじみ思います。



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【鈴木克明先生が最初に出された本がこれだと思います。ご本人曰く「ID」的工夫はこの1冊にすべて盛り込んだ!とのこと。自主学習教材を開発するというストーリーを軸に「ID」をわかりやすく解説していて、初心者がとっかかりとして読むには最適です。】

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