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人材育成の現場で見聞きしたあれやこれやを徒然なるままに。

大切なことは何度でも言うこと。言い続けること。耳にタコができようとも。

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先日、ある経営者とお話していたら、ここ数か月で社内が非常によい方向に回り始めたとおっしゃっていました。

研修もしたが、組織も変更し、マネージャとの対話も増やした。何がよい影響を及ぼしたのか、複合要因なので、特定できないけれど、一つ言えることは、

大切なことを何度でも繰り返し伝えた、言い続けたこと

だとおっしゃいました。

よくマネージャとかリーダーという立場の方が言うのです。

「目的はちゃんと伝えたのに」
「目指す方向はキックオフミーティングで言った」
「仕事の考えは年頭所感できっちり伝えたはずだが」

・・・聞けば、年頭やらキックオフやら仕事の最初の場面でだけ伝えているのですね。大切だと思っていることを。

部下にしてみたら、1月に言われたことを上司と同じ体温で感覚で12月になっても覚えているわけがない。

「1月の年頭所感で言っただろ」と言われても、
「はぁ、そうでしたっけ。そういわれてみればおっしゃっていたかも」

というほどの温度差というのは、どこにだって誰にだってあるものです。

大切なことは、繰り返し言う。何度でも言う。あきらめずに言う。

「もう耳にタコができましたよ」と言われるまで言う。

耳にタコなんて本当はできないのだから、何度でも何度でも言うのです。

そうしたら、「ああ、社長は本気だ!」「本部長は●●を軸にしているんだな」「部長だったらきっと●●と言うだろう」「課長の信念はこれだ」と部下に浸透するはず。

「1回言った」なんて言ったうちに入らない。

「何度でも言う、繰り返し言う、相手が行動を変えるまで言う」。

そして、繰り返し言い続けるためには、自分の中に覚悟が必要です。「こういうメッセージを出す」と決意しなければなりません。だから、腹を決める。そして、言い続ける。

上に立つ人に求められるころはそういうことなんだと思うのです。

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