言うべき相手に言わなければ伝わらない。そして、備えよ。
「○○に携わりたいんだけど、やらせてくれないだろうなあ」
「××をやってみたいけど、言ってもダメだろうなあ」
と、誰かに言ってみる前からあきらめている人が意外といるものです。
「それ、私じゃなくて、上司に直接訴えたらいいのに」というと、「いや、言っても無駄だろうし」と腰が引けていて、話すにふさわしい相手には言わずに、ただ「やりたいけど」とぶつぶつ言っているような人も。
さらには、「○○をやりたいと言ってみたけど、だめだと言われたから腐っている」という、「一度は言ってみたけど、あきらめた」という人も。
「一度」だけであきらめちゃう、ってずいぶん、気が早いなあと思うのです。その時は、チャンスじゃなかっただけなのかも知れないから。
本当にやりたい!と思っている人は、きっとあきらめない。ずっと言い続ける。それも、言うべき相手に言う。
簡単に思えるけれど、この2つをしない人、結構いるんですよねぇー。
「本当にやりたい」と思ったら、言うべき相手を見つけなければいけないし、その言うべき相手に伝える「中身」も準備しておかなければならない。ただ「やってみたいなぁ」ではなくて、「こういう風に考えて準備しているから、やらせてくれないか」と、自分の引き出しに説得材料となる何かを忍び込ませて。
自分のビジョンを実現する人は、必ず、先に行動を起こしている(準備している)し、それを正しい(ふさわしい)相手に伝えているもの。
たばこ部屋や飲み屋でぶつぶつ言うのではなくて、この人に言うべき、という相手にストレートに訴えなければ何も先に進まないと思うのです。
5年目くらいの時、先輩に「私、○○の提案をしたいんだけど、どう思います?」と相談したところ、「淳子さん、それ、いい考えだと思う。だけど、口で上司に言ったって駄目だから、ちゃんとそれなりの資料を準備しておくようにね。いつでも引き出しに入れて、用意しておく。話すチャンスを見つけた時、”ほう、具体的には?”と言われたら、”ちゃんと資料も作ってあります”とさっと出す。そういう風に準備しておくこと、大事だからね。じゃないと、ただ”言ってるだけの人”になっちゃうから」と言われたことがありました。
うん、その時はすぐぴんと来なかったけれど、今はとてもよくわかる。
先輩の教えは、漢方みたいにじわじわと効いてくる場合もあります。